ワールドは12月6日、新しいメンズブランド「UNBUILT TAKEO KIKUCHI」(アンビルト タケオキクチ)を発表した。「オフィスのカジュアル化が進み、何を着ていいかわからない」というノンエイジ(10~70代)に向けた全く新しいファッションサービスだ。

  • ファッションに合理性を求めるビジネスユーザーをターゲットにした「UNBUILT TAKEO KIKUCHI」

24種類のセットアップを基準に選ぶメンズブランド

「UNBUILT TAKEO KIKUCHI」(以下、アンビルト)のコンセプトは「自分にフィットする無駄のないスマートな生活」。「どうやってスーツとスニーカーを合わせたら良いの?」「カジュアルスーツの着こなしが分からない」というビジネスマンに向けたスタイリングを提案する。

  • 「UNBUILT TAKEO KIKUCHI」は、渋谷駅南口近くの路面店からスタートする

特徴は、シーズンごとのトータルコーディネートを「アンビルトコンテナ」と呼ばれるクローゼットにまとめ、セットアップとして提案していること。アパレル、小物、靴をまとめた24種類のコンテナから理想のコーディネートを選び、スタッフが採寸したサイズでオーダーすれば、国内工場から最短10日でジャストサイズのフルコーディネートが届く。オーダーセットアップの価格は39,000円から79,000円。ジャケットやパンツを単体でオーダーしたり、シューズや雑貨だけを購入したりすることも可能。

  • 「アンビルトコンテナ」にまとめられたセットアップをもとにコーディネートをカスタマイズできる

  • 公式ページからセットアップにアクセスし、カスタマイズや注文を行うこともできる

採寸があるため1度目は店舗に来店する必要があるが、2度目以降は採寸したサイズデータを基にスマートフォンなどから注文可能。また店頭の「アンビルトコンテナ」に付いたQRコードから公式サイトにアクセスし、そのままのセットアップをカスタマイズしたり購入したりできる。

  • 「アンビルトコンテナ」のQRコードから公式ページ上の同じカスタマイズにアクセス可能

さらに「服を所有したくない」というミニマムライフを目指すユーザー向けとして、アンビルトで購入したユーザーを対象に、衣料保管サービス「サマリーポケット」のストレージサービスを実施。レンタルサービスも開始予定で、2019年春夏にネクタイからスタートする。

時間的・空間的コストを重要視するビジネスマンに

発表会では、ワールド代表取締役の上山健二氏が実際にアンビルトのセットアップを身につけて登壇。アンビルトを、デジタル技術を活用した在庫を持たない新業態「D to C(Direct-to-Consumer)」モデルとして位置づけ、一人ひとりのニーズに合わせてパーソナライズ化されたセットアップが既成スーツの価格で購入できるサービスとして紹介した。

「在庫をはじめとしたさまざまなロスを削減することで、この値段で提供できた」と説明しつつ、「生地やボタン、形を選び、自分自身のセットアップもできるので、アパレルメーカーが提案したものを着るだけではなく、作る喜びも体験できる」と魅力を語った。

  • ワールドの経営戦略とオーダーサービスについて語る、ワールド 代表取締役 上山健二氏

働き方の多様化、働き方改革はオフィスウェアのカジュアル化を進めた。しかし「アンビルト」屋号長の尾関修司氏は、アパレル業界はそのニーズを解決できていないと説明。そのうえで同店のコンセプトを「本当に必要なものだけを持つ生活を望むユーザーの無駄のないスマートなビジネスライフを、任せて安心という信頼感のもとでサポートすること」と述べる。

さらに「これまでのアパレルは洋服好きをコアターゲットにしてきたが、アンビルドは時間的・空間的コストを重要視し、合理性を見出すユーザーをターゲットとしている」と言及する。そのうえで次世代ビジネスマンの二ーズを「パーソナライズ」「新しい体験価値」「利便性」に分類し、「タケオキクチ」ブランドによるプロダクトへの絶対的な安心感、センチュリーテクノコア(弘前工場)による完全国内生産をアピールした。

  • アンビルトがビジネスマンに提供する価値を説明する「アンビルト タケオキクチ」屋号長 尾崎修司氏

アンビルトは12月7日に渋谷店と公式サイトを同時オープン。カジュアルなイメージがありつつもビジネスの中心地でもある渋谷から、次世代ビジネスマンにスマートな働き方を提案する。

  • 「アンビルトコンテナ」以外にもトップスやシャツ、シューズなどの様々な小物や雑貨を取り揃え、ビジネスマンが足を運びやすい店舗を目指している

※価格はすべて税別