JR北海道と佐川急便はこのほど、宅配便を旅客列車で運ぶ貨客混載事業に取り組むことで合意したと発表した。宗谷本線幌延~稚内間で今年度中の事業化を計画しており、11月に実証実験を行うと報じられている。
両社が公表した事業概要によれば、佐川急便は稚内営業所で集めた荷物を専用ボックスで稚内駅に運び、JR北海道は専用ボックスを宗谷本線の列車内に固定し、幌延駅まで輸送するという。幌延駅で配達担当者が専用ボックスを列車から降ろし、提携するタクシーで幌延町エリアを配達する。
佐川急便はトラックドライバー不足への対策や集配効率の向上につながるとして、JR北海道に貨客混載事業の実現を打診していたという。JR北海道も、列車を有効活用して収入につなげるメリットがあると判断し、同社として初の貨客混載事業に踏み切った。