「コミュニケーションを上手にとることができたら、いろいろな事がうまくいくのに」。そんな風に思ったことはありませんか?

職場の同僚や同じチームメンバーと共同作業するとき、取引先と交渉を重ねる場面など、コミュニケーションは円滑な人間関係を築くために欠かせません。

本稿では、上手にコミュニケーションをとる3つのポイントを解説します。

  • コミュニケーションを上手にとるには

相手に興味や関心を持つには

●相手との共通点を見つける
コミュニケーションで最も大切なことは何でしょう。それは、相手に興味や関心を持つことです。そうはいっても、接点のない相手にどうやって関心を持てばよいのか分からないこともあるでしょう。そんな時、まず試してみるべきことは相手との共通点を見つけることです。出身地、仕事、趣味・嗜好など何でもかまいません。共通点を見つければ自然と相手に興味を持つことができ、円滑なコミュニケーションにつながります。

●相手に興味を持っていることを伝える方法
相手に興味や関心を持つことができたら、コミュニケーションは高い確率でうまくいきます。しかし、それが相手に伝わらなければ意味がありません。人は自分に興味を持ってくれる人と話をしたいので、その気持ちを相手に伝えることはとても重要なのです。そこで効果的なのは相手に質問をすること。

質問は、相手自身や相手の話に関心がなければ出てきません。質問をすることで、あなたを知りたいという気持ちを相手に対して、ストレートに伝えましょう。

●質問上手になろう
答えにくい質問、会話が続かないような質問をしてしまうと逆効果になるので注意が必要です。

関係性ができる前に、あまりにプライベートな質問をするのは避けるべきです。また、Yes/Noで答えが完結してしまうような質問も控えた方がいいでしょう。会話が続かず、かえって気まずくなってしまうことがあるからです。逆に答えに幅がある質問をすれば話は広がります。

まずは会話の中で気になったことを素直に質問することから始めましょう。難しく考えず、興味のおもむくままに質問してください。

聞き上手になるには

●相手を肯定しながら話を聞く
質問がうまくできるようになったら、次に大切なことは、相手の話を聞くことです。ただぼんやりと聞いていては良い関係は築けません。傾聴をしましょう。傾聴は重要なコーチングスキルの一つで、相手を理解するために共感を持って話を聞くこと。

けっして相手を否定したり、話を遮ったりしてはいけません。相手を肯定しつつ、話に耳を傾けることが大切です。傾聴によってあなたは相手への理解を深めることができますし、相手は自分の話を聞いてくれたあなたに好感を持つでしょう。

●あなたの話を聞きたいと示す
相手にあなたの話を聞きたいと伝える簡単な方法があります。それは、話をうなずきながら聞くことです。うなずくことで相手はあなたが自分の話に同意していると感じ、話をしやすくなります。また、適度なタイミングで相手の話す内容を確認することも効果的です。

相手は自分の話に関心を持ってもらっていると感じ、よりあなたに心を開くでしょう。同様の効果は、メモを取ることでも期待できます。

●話しやすい環境をつくる
相手が話しやすいように、話を聞く準備ができていることを伝えましょう。たとえば、話をする時に相手の方に体を向けること。これだけで相手は安心します。着席時に話しかけられた時、顔だけを相手に向けがちですが、これでは話す準備ができていないと思われてしまいます。

また、対話中に携帯電話やスマートフォンを操作したり、何かの片手間に話を聞いたりすることも避けるべきです。相手は自分が軽く扱われているように感じてしまいます。人は、自分の話を重要だと感じてくれる相手と話がしたいということを忘れてはいけません。

相手の信頼を得るには

●相手に好印象を与えることが大切
誰だって感じの悪い人と話をしたいとは思いません。相手からの信頼を得るためにも、好印象を与えることを心がけましょう。誰にでもすぐにできる好印象を与える方法といえば、口角を上げることです。

無理に笑う必要はありません。口角がキュッとあがっているだけで表情が明るく見え、ポジティブな印象を与えることができます。

もちろん清潔感も大切です。見た目や雰囲気が与える印象は、コミュニケーションに大きく影響することを覚えておきましょう。また、話し方も相手に与える印象を大きく左右します。話すスピードや声の大きさも適度に保つことを心がけましょう。

●心理的安心感がコミュニケーションを円滑にする
人は安全な環境でなければ話をしたいとは思いません。相手に心理的安心感を与えるために気をつけたい点をご紹介します。

第一に、相手の対面に座らないことです。対面に座ると緊張感が生まれます。緊張しながら心理的安心感を得ることはできません。リラックスして話すためにも、相手の斜め前、または横に座るようにしましょう。

次に、話す時の口調や態度についてです。威圧感を与えるのはもってのほかです。また、こちらが緊張している状態も好ましくありません。緊張感は人に伝染するので、コミュニケーションがうまくいかない原因となってしまいます。

●相手に共感することで信頼が生まれる
人は、共感してくれる相手に対して心を開きます。自分を理解してくれると分かれば、相手を信頼することができるからです。もし自然と相手に共感できない場合でも、相手の話の中から共感できる部分を積極的に探しましょう。

相手との共通点を探すのと一緒で、相手に関心を持つことが大切です。

相手に肯定感を持つことで信頼関係が築ける

コミュニケーションを上手にとるために最も大切なことは、相手に対して興味や関心を持つことです。そして、相手を肯定することで、自分が敵ではないことをさりげなく伝えましょう。

自分に置き換えて考えてみてください。自分を肯定してくれる人とのコミュニケーションはうまくいくことが多いのではないでしょうか。肯定感はお互いの信頼関係を築くためにはとても重要なのです。

生きていく上で、人とのコミュニケーションは欠かせません。これがうまくできれば人間関係をはじめとするさまざまなことがスムーズに運ぶのではないでしょうか。ぜひ、コミュニケーションを上手にとる方法を実践してみてください。