大井川鐵道は今年6月から「門デフ」を取り付けて運転している蒸気機関車C11形190号機の撮影会ツアーを12月8日に実施すると発表した。
「門デフ」は煙突から出た煙を運転席周囲から逃がすために取り付けられた除煙板の一種。戦後に国鉄小倉工場で開発され、九州で活躍する蒸気機関車の多くに採用された。「門デフ」の呼称は、同工場が門司鉄道管理局にあったことに由来する。国鉄時代のC11形190号機は「門デフ」を装着していなかったが、大井川鐵道は「九州でSLが鉄道の主役だった時代を再現する」として、かつて九州で走行していた同機関車に「門デフ」を取り付けた。
撮影会当日は、C11形190号機によるSL列車を新金谷~千頭間で1往復運転。参加者はSL列車に乗り、往路到着後の千頭駅構内と復路到着後の新金谷駅構内で降車撮影を行う。千頭駅構内では単機でセットされた機関車、新金谷駅構内では機関車と客車を連結した編成を撮影できる。どちらも撮影用に日章旗と「さくら」ヘッドマークの取付け・取外しを行う。所属機関区を示す区名札は、国鉄当時所属していた熊本機関区の「熊」を入れる。
参加費は大人1万円・こども8,500円。代金には新金谷~千頭間の2日間有効フリーきっぷ、撮影費用、昼食弁当、保険代を含む。参加希望者は11月5日23時59分までに大井川鐵道公式サイトの受付フォームより申し込む必要があり、定員80名で、応募多数の場合は抽選となる。