ラジオをより良いものにしたいという決意
――今回の楽曲のタイトル「RESOLVE」には、「決意する」とか「決心する」という意味が込められていますけど、田所さんが最近、決意や決心をした出来事は?
なんだろ~。あ、いま天津向さんと「オールナイトニッポンi 田所あずさと天津向のどうせワレワレなんて・・・」というラジオ番組をやっているんですけど、その向さんをサシ飲みに誘ったんですよ。
――なんと! なにがあったんですか。
もっとラジオの人気を出すために、がんばろうと思ったんです。「私はラジオを変えるんだ!」って決意して、ふたりで話し合ってより良いものを作りたかったんです。
――その結果は。
まあ盛り上がらないですよね(笑)。向さん死ぬほど水を飲んでいたんですよ。たまにハイボールも飲んでたけど、水を5杯くらい飲んでいました。
――ベロベロにならないように気を使ったのかも。
5回くらいトイレに行っていたんですよ、2時間で!
――緊張していたのかな……。
私も緊張しましたねー。サシ飲みだと絶対にお互いがしゃべらなくちゃいけないじゃないですか。私はこういうの向いていないんだなってわかったので、心に決めました。もうやらない、と。
――そこで決意しちゃった! どういう話をされたんですか?
「これからラジオで新しいコーナーをはじめましょう」とか、あと天津向さんが松屋で起きた面白い話をしてくれて、私が「あはは」って。お互いプライベートを隠すタイプなので、話が弾まないんですよ(笑)。どっちも守っているから。
――それは最終的にどういったテンションで終わったんですか(笑)。
お互いに「すみまでんした」って悲しい顔をして別れました。向さんも後悔しているとおもいます(笑)。
――第2回の開催は……。
ないですね!
――なんてこった。
でも、「こういうことがあった」というラジオのネタにはなるので、そこは収穫でしたね。
――僕、ネットでバズりそうなワードを盛り込んで会話をする「バズらせトーク!」のコーナーが大好きなんですよ。
わー、ありがとうございます。もちろんその話にもなったんですけど、ふたりとも人に嫌われたくないから過激発言もしないし、別にバズらせたいとも思っていないので、「このコーナー、あってないよね」って(笑)。
――その様子をラジオにしたらめちゃくちゃ面白そうですけどね。
つらーい気持ちになると思いますよ。恥ずかしいことをしている人を見て恥ずかしい気持ちになるやつ。なんでしたっけ
――共感性羞恥ですかね。
それ! それになります。
――うーん。サシ飲みじゃない方法で考えたほうがよかったのかもしれないですね。
そうかもしれないです。そもそも私はサシ飲みとかしないんですよ。地元の友だちとか、ホリプロの同期の声優たちくらいしかないので。
田所あずさの表彰経験は
――「RESOLVE」が愛をテーマにしているということで、いま田所さんが愛しているものについてもお聞きしたくて。以前はコンビニの鍋焼きうどんを愛していましたね。
あー! 今でも食べています! 作るのが楽なんですよ。胃が疲れちゃうこの時期にもぴったりで。あとゲームの『PUBG』にハマッています。
――ドン勝!
ソロドン勝したこともあるんですよ。1回だけ!
――ゲームをやるイメージがないので、意外ですね。
メイクさんに誘われてはじめたんですよ。人とオンラインでやるのってこんなに楽しいんだーって。
――ははは。『バキ』の話にもどると、梢江のテーマが"最愛"なら、バキや範馬勇次郎は"父親より強くありたい"とか"地上最強"というところになるじゃないですか。田所さんにも「これだけは負けられない」というものってあります?
誇れるもの、なんだろう。やっぱり声優面でがんばりたいですね。負けっぱなしなんですけど、がんばってはいきたいと思っています。
――グランプリも取っていますしね(第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン次世代声優アーティストオーディション)。
いや~、身に余る思いですよ。
――過去に表彰された経験とかは。
うーん。学生時代に書道をやっていたので、賞をもらったような気がします。なんか賞状が家にあったんですけど、それが一体なんだったのかは覚えていないんですよ。
――自分の賞状ですよね?
そうです! あと、中学生のときに健康優良児として表彰されました。
――学校を休まないとかでもらえるあの。
休まなかったり体力測定の結果が良かったり、虫歯がなかったり、そういうトータルらしいですね。学年で男女各1名選ばれて、授業がある平日に、変なところに連れて行かれて。
――変なところ……?
表彰式があるんです。近隣の各学校の健康優良児たちが集められて賞状をもらうというイベントです。でも、みんな寝てましたけどね(笑)。健康優良児たちが集められているから、元気なのでみんな寝ちゃうんですよ。
私が作ったら全部タドコロックになる
――ここからは今後のお話。向さんとの初サシ飲みなど新しい試みなどに挑戦していて、いま意欲的なのかなと思いました。これからやっていきたいことは?
海外ドラマが好きなので、外画の吹き替えに挑戦してみたいですね。いまは『スノーデン』という映画にハマッています。『ダークナイト・ライジング』に出演していた方が『スノーデン』の主人公をやっていて、そこからズルズルッと。
――どういった作品ですか?
ネタバレになっちゃうので詳しくは言えないんですけど、実話を元にした映画で、アメリカ国家安全保障局が国民の通信データを収集しているというストーリーになっているんですよ。個人情報ってスケスケなんだなーって思いながら観ていました。あ、あとは弓道をやってみたいんですよ。私が『アイカツフレンズ』で演じている神城カレンちゃんが弓道をやっているので。
――『アイカツフレンズ』では、松永あかねさんや二ノ宮ゆいさんといった同じ事務所の後輩にあたる声優も出演していますよね。田所さんも先輩感は出てきました?
ゼロですね!
――ゼロかー……。周りは先輩みたいな感じで接してくるじゃないんですか?
どうなんですかねー。先輩だと思っているのかなあ。私はどう接したらいいかわからないので、なるべくヘラヘラしています(笑)。
――アドバイスとかをすることは。
アドバイスして間違っていたらと思うと、変なこと吹き込めないなって。むしろ、誰よりも先に(木戸)衣吹ちゃんが声をかけてあげていますね。特にあかねちゃんとはふたりでフレンズを組んでいるという設定なので。あかねちゃんもまずは木戸先輩に聞きにいくんですよ。それを傍から見て「素敵だなーうふふ」って。
――『アイカツフレンズ』の神城カレンも『アイカツスターズ!』の二階堂ゆずも、主人公の先輩で、目指すべきアイドル的存在じゃないですか。それと同じく一歩離れて見守っているというか。
そういう言い訳をさせていただこうと思います(笑)。
――暖かく。最後に、ライブやパフォーマンス関係で今後挑戦していきたいものはありますか。
これは、期待はしないでほしいですし、ランティスの保坂(拓也)さんや斎藤さん(滋)、ミュ~コミプラスさんには秘密にはしてほしいんですけど、この間マネージャーの金成(雄文)さんに「アコギを習いたい。作曲をしてみたいんです」ってお願いしたんですよ。これは口外しないでほしいんです、やらされるから!
――できるようになるまで秘密に?
長い目で見て、いつか誰にも邪魔されずに私がやりたいときにできたらいいなと思います。急かされるとやめちゃうので。これまでライブやレコーディングでギターを弾いてきたんですけど、それはやらされてきたので。
――自分のペースでですね。これまでやらされていたのが、いま自らの意志で決意してやりたいと思うようになったわけですよね。その気持ちはどこから?
私が好きなアーティストさんを思い浮かべたら、自分で曲も作っている方が多いんですよ。スキマスイッチさんとかaikoさんとか。自分で作った楽曲のほうが、その人のすべてが詰まっているし、だからこそ届くものがあるんじゃないかなって思ったんです。だからいつか自分でも作曲をできたらいいなって夢を見ています。
――結局話が広がってしまって、やらされるようになるんじゃないかって気も……。
それはほんとうに断るので! それに諦めるかもしれないですからね。「ギターを弾けるようになる」とは言っていないんですよ。「作曲をしたい」ってだけです。
――願望ですからね。
習い事と一緒です。大会に出るとは思っていないので。まずは挑戦してみます。
――それが田所さんが目指す音楽のタドコロックにつながっていく。
はい。でも自分で作詞も作曲もできたらタドコロックにこだわらなくなってもいいと思うんです。今は楽曲を作ってもらっているので、「この曲は田所あずさじゃないな」というのが生まれてくるときもあるじゃないですか。でも、私が作ったら全部の曲が田所あずさになるんです。それがいいなあって。
――先ほどいった「その人の全部が詰まっているから」ですね。……ちなみに田所さんが部屋に立てかけているギターは。
まだ立てかけています(笑)。ずっと立てかけていると思います。
●田所あずさ7thシングル「RESOLVE」
・アーティスト盤
価格:1,300円(税抜)
CD収録内容
01.RESOLVE
02.SHAKA BOOM
03.スキライ
・アニメ盤
価格:1,200円(税抜)
CD収録内容
01.RESOLVE
02.スキライ
03.RESOLVE(Off Vocal)
04.スキライ(Off Vocal)