メットライフ生命保険は9月11日、「老後」に関する調査結果を発表した。調査は6月、20歳~79歳の男女1万4,100名(各都道府県で性年代別30名ずつ、60~79歳は合算)を対象にインターネットで行われた。

  • 「現在の金融資産額」と「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」

    「現在の金融資産額」と「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」

老後の備えについて調査すべく、年代別に「現在の金融資産額」を聞いたところ、20代が最も低く平均244万円、最も高かったのは60代~70代で1,830万円と、年代が上がるにつれて高い結果となった。同様に、「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」についても、20代は2,333万円、60代~70代では3,553万円と、年代が上がるにつれて高い傾向が見られた。

しかしながら、全年代において「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」と「現在の金融資産額」との間に、およそ2,000万円の乖離が判明。年代や保有している金融資産額が上がっても、約2,000万円の乖離は変わらないことがわかった。

  • 60代~70代の老後に対する意識と資金準備

    60代~70代の老後に対する意識と資金準備

次に、60代~70代の男女4,816名を対象に、老後の不安について聞くと、26.4%が「老後に不安がない・あまりない」と回答。そのうち、41.8%が「資産運用をしている」、27.1%が「老後の備えを計画的に貯蓄している」ことが明らかに。老後に不安を感じていない人の金融資産額は、平均で2,653万円だった。

一方、「老後に不安がある・ややある」という人は73.6%にのぼり、そのうち、「資産運用をしている」人は31.3%、「老後の備えを計画的に貯蓄している」という人は13.2%にとどまり、金融資産額は平均1,545万円という結果に。老後に不安がない人と不安がある人との間には、約1,100万円の差があることがわかった。

  • 老後の不安と要因

    老後に不安と要因

年代別に、老後に対する不安が「ある・ややある」という人の割合をみると、40代が最も高く87.6%となったが、その後、50代で85.9%、60代~70代では73.6%と、徐々に老後に対する不安度が下がる傾向がみられた。

老後の不安要因としては、20代~50代では共通して「お金」が最も高かったが、60代~70代では「健康」がトップに。そのほかでは、「両親の介護」「自らの介護」「配偶者の介護」と、どの年代でも「介護」に対する不安を抱いていることがわかった。