電通は9月4日、健康に働くための指標を開発するために実施した、「全国1万人会社員調査」の結果を発表した。調査は3月2日~5日、社員数50名以上の会社で働く20~60代の会社員1万名(社員数規模別×性別で割付)を対象に、インターネットで行われた。

調査ではまず、バイタリティを左右する要素を統計的手法にて分析した結果、社員や組織のバイタリティには、「睡眠」「雑談」「ちょっと幸せになれる習慣(毎週、自分が幸せになれる活動をあらかじめ予定に組み込む習慣)」という3つの要素が影響していることがわかった。

  • 電通「全国1万人会社員調査」 バイタリティと「平日の平均睡眠時間」の関係

    バイタリティと「平日の平均睡眠時間」の関係

バイタリティと「平日の平均睡眠時間」の関係については、一般的に最低限必要といわれる6時間睡眠を基準とし、平均睡眠時間が6時間台の人のバイタリティの度合いを100に設定。その結果、平均睡眠時間8時間台(103)と7時間台(102)で100を超え、睡眠時間の確保がバイタリティと深く関係していることが明らかに。

一方、平均睡眠時間が4時間未満(84)の場合では、基準を大きく下回った。また、平均睡眠時間が9時間以上(96)になると、逆にバイタリティが下がる傾向も見られた。

  • 電通「全国1万人会社員調査」 バイタリティと「職場の雑談」の関係

    バイタリティと「職場の雑談」の関係

「雑談」に関しては、職場で雑談を「しない」人のバイタリティの度合いを100とすると、「する」と答えた人の度合いは133と、高い数値を記録した。不必要に思われがちな「雑談」が、バイタリティという視点においては、むしろ重要であることを示す結果となった。

  • 電通「全国1万人会社員調査」  バイタリティと「ちょっと幸せになれる習慣」の関係

    バイタリティと「ちょっと幸せになれる習慣」の関係

「ちょっと幸せになれる習慣」との関係については、「毎週の予定に、自分が幸せになれる活動を入れるようにしていない」人の度合いを100とすると、「入れるようにしている」は121と、こちらも高い数値となった。幸せになれる活動としては、「録画しているドラマを鑑賞する」「カフェで読書する」「お風呂上がりのオイルマッサージ」「友達と食事に行く」などの回答が見受けられた。