神戸新交通は8月31日、六甲ライナー新型車両3000形の営業運転を開始する。これに先立ち、8月26日に一般向け試乗会を開催することも発表された。今後、2023年度までに11編成をすべて新型車両に置き換える。
新型車両3000形の製造は川崎重工。デザインの全体監修は「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当している。外観デザインは既存の1000形から一新され、港町神戸にふさわしい船をイメージさせるシルエットをモチーフとしてフォルムに取り入れた。カラーリングは神戸にある最古のガス燈にちなみ、緑青(ろくしょう)を基調に落ち着いた色彩としている。車体前面上部にトーチをイメージした照明も取り付けた。
内装においても落ち着いた色彩を用い、木目調の素材も使用するなど居心地の良い空間をめざした。個別タイプの座席をはじめ、全車両に車いす用のスペースを設置し、連結部付近に荷物を置ける棚も備える。車両の床面高さを下げてホームとの段差を解消し、防犯カメラも設置するなどセキュリティおよびバリアフリー対策を強化したほか、鉄道車両用プラズマクラスターイオン発生機を設置して衛生的な車内環境を提供し、住宅地に隣接する側の窓に瞬間曇りガラスを用いることで、沿線のプライバシーにも配慮したという。
8月31日の営業運転開始に先立ち、8月26日に開催される新型車両3000形の試乗会では、計160名を募集し、80名ずつ2回に分けて実施される。集合場所は六甲島検車場(マリンパーク駅から西へ約1km。9時以降にシャトルバスも随時運行)。1回目は検車場を10時9分に発車し、マリンパーク駅から住吉駅まで往復して検車場に10時57分着、2回目は検車場を11時9分に発車し、マリンパーク駅から住吉駅まで往復して検車場に11時57分着を予定している。普段入れない六甲検車場に入場でき、会場でグッズ販売なども行われる。
試乗会への応募は往復はがき(1人1通まで)にて行い、1枚のはがきで5名まで応募可能。締切は8月11日(当日消印有効)。申込み多数の場合は抽選となり、抽選結果は当選はがきの発送をもって代えるとしている。