えちぜん鉄道福井駅付近の高架化完成にともない、新幹線高架を使用した福井~福井口間の仮線運行が6月23日をもって終了となる。高架切替を前に、福井駅・新福井駅・福井口駅や沿線に多くの鉄道ファンらが集まった。

  • JR北陸本線とえちぜん鉄道の新たな高架に挟まれた仮線を走る三国港行の電車

福井駅周辺では連続立体交差事業などが進められており、えちぜん鉄道は2015年9月から、北陸新幹線福井駅部の高架上に設置された仮線を使用しての運行を開始した。新幹線高架上の仮線は複線となり、福井駅は島式ホーム1面2線の高架駅として営業。新福井駅は2面2線の相対式ホームで、高架駅では珍しい構内踏切を持つ駅となり、地上への出入口は福井方面ホームにのみ設置された。新福井~福井口間の途中から単線となり、地上へ下りて勝山永平寺線・三国芦原線が分岐する福井口駅に着く。

福井~福井口間で仮線運行が始まった後、新幹線高架の東側でえちぜん鉄道高架本体工事に着手。建設された新たな高架は福井口駅の北側まで続いており、6月24日の高架切替で福井駅・新福井駅・福井口駅が移設される。福井口駅が新たに高架駅となり、駅前にあった福井口踏切は廃止される。

  • えちぜん鉄道の仮線運行は6月23日で終了。6月24日から福井口駅も高架駅に

  • 福井口駅の高架化にともない、駅前の福井口踏切は廃止となる

  • 構内踏切を有する高架駅だった新福井駅も東側に移設される

  • 6月24日から使用開始する福井駅の新駅舎。赤茶のさび色でモダンな雰囲気の外観とし、内装には福井県産の木材などを用いたと報じられている

仮線での運行最終日となった6月23日、移設前の3駅ともに鉄道ファンらの姿が見られ、間もなく見納めとなる駅設備や仮線を運行する列車を撮影していた。福井~福井口間を行き交う列車の車内も、多くの利用者でにぎわっていた様子。駅移転・線路切替工事のためバス代行運転の実施を知らせるポスターが各駅に掲出されており、6月23日の22時から終電まで、福井~追分口・福大前西福井間でバス代行運転、追分口~勝山間および福大前西福井~三国港間で電車による折返し運転を行うとのことだった。