クレジットカードを作るとき、せっかくならポイントをたくさんもらえるカードにしたい! と思う人は多いでしょう。確かにポイントの付与率が高い「高還元率カード」は人気で、カード会社各社も常にポイントサービスの充実にしのぎを削っています。

そこで今回は、2018年6月現在でポイントの還元率が高いクレジットカードをご紹介しましょう。

高還元率カード3選

多くのクレジットカードは、カード利用200円につき1ポイント、つまりポイント還元率0.5%です。これに対して高還元率といわれるカードは100円につき1ポイントや200円につき2ポイントなど、1%以上の還元率を誇ります。

なかでも特徴的なカードを3枚ご紹介します。

いつでもどこでも高還元率を狙うなら「REX CARD」

1%以上の高還元率を謳うカードの多くは、通常のお買い物では1%、特定の条件を満たすと2%や3%などにポイントが上乗せされるものが多いです。これに対して、年会費無料ながら常に1.25%以上のポイントを付与されるのがREX CARDです。

さらに、インターネットショッピングモール「JACCSモール」を経由してネットショッピングをした際には0.5%分のデポジットが付与され、翌月以降にカードの利用代金を引き落とす際に請求額から差し引かれます。(※)

※条件により、デポジットは0.5%超になることもあります。

つまり、通常のポイントと合わせて1.75%分が還元されることになります。ポイントはほかのポイントへの移行や商品に交換することも可能ですが、カードの利用代金でキャッシュバックを受けられれば、もれなく活用できそうですね。

ホットペッパーを使う人に便利 「リクルートカード」

ホットペッパービューティー、ホットペッパーグルメ、じゃらんなど、リクルートの関連サービスをよく使う人に便利なのが「リクルートカード」です。こちらも年会費無料ながら1.2%のポイント還元率を誇ります。リクルートの関連サービスでの利用なら、還元率が上乗せされて3%以上になることもあります。

貯まったポイントはリクルートの関連サービスでの利用はもちろん、共通ポイントPontaポイントに交換することもできます。Pontaポイントはローソンやゲオなどの提携店で1ポイント1円として利用できます。

近年はポイント付与の対象外になるカードが増えている中、各種電子マネーへのチャージ分も、月間3万円までならポイント付与対象になるのもうれしいメリットです。

ドコモユーザーなら便利 「dカード」

携帯電話やインターネットサービスでドコモの契約がある人に有利なのが「dカード」です。毎月の携帯電話・光通信の利用金額の1%分のdポイントが付与され、貯まったポイントは利用料金の支払い、携帯電話のデータ容量の追加、故障修理代金の支払いなどに充てることができます。電話関連だけでなく、ローソンやマクドナルドなどdポイントの加盟店で、1ポイント1円としても使えます。

ドコモユーザーでなくても便利なメリットもあります。通常のお買い物では1%のポイントが付き、ローソンでのお買い物ならカードを提示するだけで1%、決済すればさらに1%のポイントが付くうえ、カード代金の請求時には代金の3%が割引されます。つまり、合わせて最大で5%分の特典を得られます。

年会費は初年度無料で、2年目以降は条件付きで無料です。前年度にお買い物、携帯電話の利用代金の支払いなどで1回以上のカード決済があれば無料になります。1年間利用がないと、1,250円(税抜)がかかります。(※)

(※)家族会員は400円(税抜)

高還元率のカードを使いこなすには?

ポイントを稼げる高還元率カードの強みは、なんといってもサクサク貯まること。同じ金額をカード決済しても、一般的なカードの2倍以上のポイントを受け取れるのですから、お得に感じることでしょう。

ただし「還元率」だけに注目してしまうと、思いのほか使いこなせないこともあります。カードの入会案内などでは「最大3%」などと表示されていることがありますが、「最大」になる条件に当てはまらなければ、それほど高還元率ではないこともあるからです。

特定のショッピングモールを経由したネットショッピングに限る、特定のサービスの利用時に限るなど、条件を満たしたときのみ還元率が高くなるカードでは、それ以外のお買い物では思ったほどポイントが貯まらないかもしれません。日頃からよく使うサービスでの還元率がいくつになるか、チェックしておきましょう。

また、せっかく貯めたポイントも使えなければ意味がありません。ポイントで交換できる商品や移行できるポイント・マイル、ポイントで支払いができるお店のラインナップに、好みのものがなければ、使いきれないうちに失効してしまうことがあります。

たとえば、使い道の汎用性が高い共通ポイントに交換できるものを選ぶなど、貯めるばかりでなく、使うときのことも考えておくと、ムダを減らせるかもしれません。使い道をゆっくり考えたい人は、ポイントの有効期限が長いもの、または永年有効なカードを選ぶのもよいですね。

年会費がかかるカードなら、コスト以上にポイントを得られるかどうかも大事です。ただし、年会費以上のポイントを稼ごうと、無理にカード払いをする癖がついてしまうと危険です。気がつかないうちに無駄遣いが増える原因にもなりえます。

あくまでもいつも通りのお買い物をカード決済にするだけというつもりで使いましょう。それで自然とポイントが貯まるしくみにするのが、最も節約効果が高いはずです。

※写真と本文は関係ありません

加藤梨里
ファイナンシャルプランナー(CFP(R)認定者)、慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員
保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行う。