漫画家・吉住渉によって1995年まで少女マンガ誌『りぼん』(集英社)で連載、アニメ化もされた人気作『ママレード・ボーイ』が満を持して実写映画化され、27日より公開される。シリーズ累計発行部数1,000万部突破の人気コミックである同作は、2013年から本編の13年後を描いた『ママレード・ボーイ little』もコミック誌『ココハナ』で連載されており、今もなお幅広い世代から支持を受ける。

両親のパートナーチェンジしての再婚によって、同居生活することになった女子高生・小石川光希と、同い年の松浦遊……という衝撃的な設定に挑むのは今まさに旬をむかえている桜井日奈子と吉沢亮。伝説の少女漫画の映画化にあたって、原作者の吉住渉に話を聞いた。

  • 吉住渉

    吉住渉

連載当時の反響は

――今、『ママレード・ボーイ』が実写化と聞いた時のお気持ちはいかがでしたか?

単純に嬉しかったです。映画が好きですし、実現するといいなと思いました。ちょうど続きに当たる『ママレード・ボーイ little』を連載していたので、あまり時代的な違和感がなかった、というのもあるかもしれません。

――私も世代で夢中で読んでいましたが、連載当時の反響はやはり大きかったのでしょうか?

ずいぶん人気も取れて、アニメにもしていただいて、イラスト集も出していただいて、楽しかったですね。ファンレターもたくさんいただきました。アニメになってお母さん世代が見てくださって、結構お手紙をくれて。小学生くらいだと銀太が好きという子も多かったけど、ママには遊が大人気でしたね。銀太はあまりママにはヒットしないんですよ(笑)。ちょっと子供っぽくうつるのかもしれないですね。

――最後の展開がかなり衝撃的だったんですが、それは最初から考えてらしたんですか?

最初の設定時から考えていました。

――当時の読者から、衝撃だったというような意見も届いていたんじゃ。

どうだったかなあ? 記憶にないけど、驚いてくれたなんて素直な読者さんで嬉しいです(笑)。

――今回は光希が桜井日奈子さん、遊が吉沢亮さんですが、キャスティングについての印象は。

2人とも好きな役者さんだったので、うれしかったです。吉沢くんは綺麗な顔なのにイケメン役を全然やらなくて、なんでだろう? と思っていたので、吉沢くんの顔面を知らしめてほしいと思いました(笑)。

吉沢くんを知ったのは仮面ライダーでした。お友達で芸人の松本美香さんがよく勧めてくれていたんですよ。吉沢くんが出ていた『仮面ライダーフォーゼ』は、劇団☆新感線の中島かずきさんが脚本だったので興味があって、見た時に「遊が現実にいたら、こんな感じかな」と思いました。映画化で吉沢くんの名前が出てきたので、「初めて吉沢くんを見た時に、遊だと思った」ことを思い出して。すごい偶然ですよね。

――今までにそう思った方はいたんですか?

若い頃の山P(山下智久)は、「遊っぽいな」と思ったことがありました。