タカラトミーが1968年から発売している盤ゲーム「人生ゲーム」が、今年で50周年を迎える。これを記念して同社は、「人生ゲーム50周年事業発表会」を開催し、さまざまな新商品やイベントを展開することを発表した。
会見で特に注目を集めたのが、「人生ゲーム」と同じく今年創刊50周年を迎える漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』(集英社)とコラボレーションした「週刊少年ジャンプ人生ゲーム」の発売。開発者がコミックス全巻を読破して開発に当たったという力作には、『ONE PIECE』『僕のヒーローアカデミア』『ブラック・クローバー』など現在同誌で連載中の作品を中心に、『ドラゴンボール』など過去のレジェンド作品も加わり、「50周年」にちなんで約50作品が登場する。
『ジャンプ』らしく、漫画を読むかのようにマスが構成されており、「人生ゲーム」でおなじみの「自動車コマ」「お札」「お宝カード」は、キャラクターによるオリジナルデザインで製作されているという。とりわけ力が入っているのが「コマ」の造形で、『週刊少年ジャンプ』中野博之編集長によると、各担当がこだわって監修しているという。「コマ」になるのは、「モンキー・D・ルフィ(ONE PIECE)」「日向翔陽(ハイキュー!!)」「緑谷出久(僕のヒーローアカデミア)」「アスタ(ブラック・クローバー)」「竈門炭治郎(鬼滅の刃)」「エマ(約束のネバーランド)」「孫悟空(ドラゴンボール)」「両津勘吉(こちら葛飾区亀有公園前派出所)」の8種となる。なお、このゲームではお札の代わりに「Jメダル」というメダルが価値となり、さらに『ジャンプ』らしく仲間をいかに集められるかが勝敗のカギになるという。価格は希望小売価格4,500円(税別)で、2018年7月の発売を予定している。
さらに、50周年の商品として「家族みんなでニッポンの50年を人生経験」することをコンセプトにした「人生ゲームタイムスリップ」(希望小売価格3,980円/税込)を3月31日に発売。また、限定商品として2018年にデビュー30周年を迎えるロックバンドB'zとコラボレーションした「B'z 人生ゲーム」(価格未定)を、4月1日から開催される展示会「B'z 30th Years Exhibition "SCENES"1988-2018」で限定販売される。
また、参加者の中から「日本一運がいい人」を決定するユーザー参加型の大会「50th人生ゲームフェスタ 人生ゲーム日本一決定戦」を2018年夏に関東地方で実施予定。加えて地域とのコラボレーションイベントとして、商店街を舞台としたリアル人生ゲーム「まちあそび人生ゲーム」の葛飾区版となる「まちあそび人生ゲームin 葛飾」を東京都葛飾区の青戸商店街で2018年11月に実施する。
そして、3月31日からウェブ上で「ラスベガスで目指せ リアル億万長者キャンペーン」が実施されることが発表されたほか、世界に一つだけしかない50周年シンボル作品「輪島塗人生ゲーム・春夏秋冬」(非売品)も公開された。
「人生ゲーム」は、ルーレットを回してマス目を進み、就職・結婚や出産・家の購入など人生のさまざまなイベントを経て億万長者を目指すゲーム。初代「人生ゲーム」は、1960年にアメリカで発売されたパーティゲーム「THE GAME OF LIFE」の直訳版に近いもので発売された。タカラ創業者である佐藤安太氏は、「当時の日本では、子どもがお金儲けの話をすることや、お金持ちになることが一番という考え方は、はしたないといった風潮もある時代でした」と述懐し、一方でこのゲームには「米国の自立精神が盛り込まれている」と感じたことから、これを伝えることで「お金の価値を知り、人生をどのように歩んでいくか、日本の子どもの自立を促す文化的、教育的な役割も果たしてきたのではないか思っています」と、「人生ゲーム」の意義についてコメントを寄せている。
1983年には、日本オリジナルの内容となる「人生ゲーム」3代目が発売。時代の世相やトレンドを反映させながら、以降はスタンダード版以外にも、豪華版の「人生ゲームロイヤル」やハイターゲット向けの「人生ゲーム平成版」、リアルでホロ苦い「人生ゲーム ブラック&ビター」など、常に話題性のあるゲームとして展開されてきた。
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