『仮面ライダーオーズ/000』火野映司(演:渡部秀)とアンク(演:三浦涼介)のコンビ復活も話題を呼び、大ヒットを記録した映画『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』(2017年12月9日公開)。そのヒットの裏で、実はもう一つの『オーズ』に関する復活劇があった。

当時、「変身ベルト DXオーズドライバー」として発売されていた変身ベルトなりきり玩具が、大人向けのハイエンドモデル「CSMオーズドライバー」として新生。放送当時、劇中に登場するアイテムを再現した「オーメダル」が社会現象となるほどの大ヒットとなり、現在へと続く変身なりきり玩具の転換点にもなった『オーズ』の変身ベルトが、最新の技術で"復活"したのだ。

受注が開始されるや、「CSMオーズドライバー」は一次受注分が即日完売、現在三次受注に入っており、好評を受けて関連アイテムである「CSMオーメダルホルダー」も商品化が発表されるなど、映画に負けない驚異的なヒットを記録。担当者も「うれしい誤算」というほどの反響ぶりで、『オーズ』の衰えない人気を十分に見せつけた。今回、開発を担当したのは、「CSM」担当として数々のヒットを飛ばしてきたフナセン氏。復活へと至る経緯、そしてどのようにしてヒットにつなげられたのか、「CSM」担当になる前から「オーズドライバー」のリメイクが夢だったというフナセン氏に訊いた。

――CSMオーズドライバーの企画について。『平成ジェネレーションズFINAL』でオーズは大変な盛り上がりを見せましたが、「CSMオーズドライバー」の企画決定・情報公開の段階では、まだこれほどの盛り上がりは想像できませんでした。どういったところを勝算として実施に踏み切ったのでしょう。また、反響は想定されたもの以上でしたか?

商品自体への勝算は映画の有り無しに関わらず元々ありました。『オーズ』はDX玩具で変身できないコンボが複数ありまして、「CSM」で変身可能になるというだけでも大きな価値になると考えていました。後はどのタイミングで発売するかだったのですが、今回のタイミングというのが、やはりベストだったと思っています。

『平成ジェネレーションズFINAL』に渡部秀さん・三浦涼介さんの出演が決まったと東映さんより聞いた瞬間、「発売はこのタイミングだ!」と決まったのですが、まさかあそこまで映画の中で2人が描かれるとは思いませんでしたので、勝算というよりうれしい誤算というレベルの反響がありましたね。映画が無くとも、商品単体で驚きを与えられるよう、未商品化メダルの発売なども元々構想にあったのですが、やはりご本人出演の作品展開を超えるインパクトはそうそう無いかと思います。

――発表時のブログで「史上最高にエモい変身ベルトを作る」と宣言されていましたが、フナセンさん的にエモさの最大のキモになっているポイントはどこでしょう。

それは、火野映司とアンクの二人の掛け合いと、それに結び付く変身音や必殺技音という玩具遊びのマッチングですね。番組を見返していてあらためて思ったのですが、「平成ライダー」でも特に琴線に触れるものって、ある2人の関係性、友情・絆・ライバル・宿命・敵対、といった関係が、通年を通して描かれた結果その先に待っている「別れ」の部分なのかと思いました。

『オーズ』だけでなく、五代雄介と一条薫、城戸真司と秋山蓮、乾巧と木場勇治、剣崎一真と相川始、ヒビキと明日夢、良太郎とモモタロス、翔太郎とフィリップなどなど、最後に別れが待っている関係性には、それを知っているからこそ、見返したときの関係性の変化に胸が締め付けられます。

映司とアンクは敵対の種族関係から始まり、利用し合い、友情とも似つかぬ奇妙な関係性が続いてきました。しかも最終話手前ギリギリでまた敵対するという……。最後にぶつかって気づいた2人の「本当にやりたいこと・本心」の先に待つ別れのシーンは、「平成ライダー」最終回の中でも屈指の名シーンになっていると思います。

「エモい」なんていう言葉を使ってしまいましたが、「尊い」の方があっているかもしれません。これもオタク用語的な意味合いですが。

「CSM」には映司・アンク、2人の声が入っています。これまでの「CSM」でも2人以上の役者音声の入った商品はありましたが、ここまで関係性の深い二人の掛け合いはありませんでした。地獄兄弟(仮面ライダーカブト)も掛け合い台詞でしたが、ここは切ないという意味で(笑)。

関係性の変遷において重要な台詞はもちろんほぼ入っていますし、それを鳴らした後に変身する、例えば最終回のタジャドル変身音を鳴らすというのは、番組の世界観を自分の目の前で再現する行為ともいえて、ただの変身遊び以上のものが感じられるはずだと思っています。

――「CSMオーズドライバー」はボックスデザインも気になるところなのですが、明かせる範囲で構想を教えていただけますでしょうか。

タトバ・タジャドルを中心としたデザインを予定しています。現在作成中ですが、オーメダルのカッコイイデザインデータも多用するつもりです。

――今回の企画にあたり、一番苦戦した点はどこでしょう? またそれはどのようにして解決されたのでしょう。

とにかく複雑なプログラム構成となっていますので、それが実現できるかが、苦労というか不安だったことでした。もう、プログラムチームに感謝です! 例えば、今回の変身音は番組と同じで、「タカ・トラ・バッタ」の読み上げの際に後ろで変身効果音が流れるのですが、それにさらにBGMも流れるようにすると、3つの音を同時に鳴らすという、3ch出力ということが必要になります。これまで玩具ではやっていなかった方法ですが、何とか実現していただき、番組を再現することができました。他にもさまざまな音声出力パターンをとにかくプログラムしていただき、私の希望する仕様は一通り実現していただきました。

――フナセンさんから見た『オーズ』の魅力をあらためて教えてください。

先程も挙げましたが、映司とアンクの関係性の変遷、その先に待つ別れの切なさだと思います。それから「欲望」という、一見ネガティブともとれる要素を物語のテーマに据えながら、それを悪いことでなく、人の持つ当たり前の感情として、最終的に前向きに捉えられるように描かれたのが、新鮮で魅力的でしたね。

もちろん弊社としては、その後の玩具シリーズのターニングポイントにもなった「楽しくで賑やかな音声」、「どうしても集めたくなる小物アイテムたち」という点でも、魅力満載ですね!

「CSM オーズドライバー」(15,120円/税込)は、オーズドライバー、オースキャナー、オースキャナーホルダー、オーメダルネスト、コアメダル9枚がセットに。さらに「CSM オーズドライバー コンプリートセット」(37,800円/税込)ではそれらに加え、ポセイドンバックル、割れたタカ・コアメダル、コアメダル58枚(「CSM オーズドライバー」の9枚含む)、カラーブックレットが追加。現在プレミアムバンダイで予約受付を行っている。また、「CSMオーメダルホルダー」(3,780円/税込)も同サイトにて予約受付が実施されている。

(C)石森プロ・東映