元SMAPの木村拓哉が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『BG~身辺警護人~』(毎週木曜21:00~) 。木村演じる島崎章はバツイチの設定だが、その元妻役に女優の山口智子が決定した。2人の共演は、社会現象を巻き起こした22年前のドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)以来となる。

  • 左から山口智子、木村拓哉

    (左から)山口智子、木村拓哉 -テレビ朝日提供

先日、都内の喫茶店で、木村演じる島崎と山口演じる元妻・仁美が数年ぶりに再会するというシーンが撮影された。ドラマ上は元夫婦という設定もあってか、演技ではどこかぎこちない空気が漂ったやりとりだったが、カメラが止まると久々の共演を楽しむかのように仲良く、時には笑顔を交えながら話す2人。

シーンを撮り終え、山口が「YES!」とガッツポーズをすると、それに対して木村が「高須か!」とツッコむ場面も見られた。

そんな2人が撮影終了後、報道陣の取材に応じた。やり取りは以下の通り。

スタッフ全員がやじうま状態に

――『ロングバケーション』以来、22年ぶりのドラマ共演でしかも元夫婦の役です。このお話を聞いてどう思いましたか? まずは木村さんからお願いします。

木村拓哉(以下木村):俺からなの?(笑)

山口智子(以下山口):じゃんけんで決める?(笑)。じゃあ私から。ついにまた会えると思いました。すごくうれしかったです。でも冷静に考えてみると22年もの時間が過ぎているんですよね。ただ、元夫婦の役ということですから、すっごい懐かしさと同時に不思議な時間や心の距離感も、きっと活きるだろうなと思いました。

木村:本当に参加してくれることに対してすごく感謝ですし、実際にお名前を聞いたときは信じられなかったんだけど、衣装合わせに来られていて、その時に目の前にいる……

山口:いるよ(笑)。

木村:そのリアルな感じを言葉や音だけではなくて、その存在を目の前で感じた時の衝動というのはすごいあるんだなと。これはちょっとオノロケになっちゃうかもしれないですけど。

山口:どうぞノロケてください、ぜひ(笑)。

木村:今回最初にお会いしたとき、僕はスタジオの横の控室にいて、ガラス1枚隔てた向こう側に山口さんの姿が見えたんです。自分の視界に山口さんが飛び込んだ時になんかこう、まだまだ自分も素直じゃないんだなと。本当だったらすぐ会いにいけばいいのにしばらく「え?、あ?」みたいな。

山口:その間だったんだ。なんかやたら「あー」みたいな、「チッ」みたいな。

木村:あーじゃない、あーじゃない(笑)。チッて言ってない!(笑)

山口:なんであきれてるのって思ってたら、でもその後にちゃんと私の方に来てくださって、私が手を広げたらちゃんとハグしてくださって、しかも持ち上げてくれたんです。びっくりしました(笑)。

木村:なんか"それ"ぶり感が非常にあったんすけど、自分たちの間では再会であり、また会えたことの喜びでした。ですけど、現実を0.5秒後に感じたのは、廊下やスタジオの出口からスタッフ全員が覗いてたんですね。「見せもんじゃねーぞ!」といったのは覚えてます(笑)。

むちゃくちゃ安心感がある

――実際に撮影してみての感想はいかがでしょうか?

山口:すっごい幸せでした。積もる話がありすぎるんですが、元夫婦という距離がある設定なのでまだ近づいちゃいけないと、今日はものすごい我慢した控えめな自分でした。

木村:ご本人を目の前にして言うのは失礼に値するんですけど、「これこれこれこれ!」っていう感じがすごいして。本当に相手を100で感じるというか、本番はもちろんフィクションの設定をやってるんだけど、ノンフィクションというか。前もこうだったなという感じはありましたね。

山口:むちゃくちゃ安心感があるの、私もそういう意味では。「あーこれこれこれ!」っていう(笑)。

――『ロンバケ』で共演した22年前から変わらないなと思うところはありますか?

山口:ほとんど変わらないよね?

木村:いやいやいや、そんなことないですよ。

山口:あの時のまんま止まってる感じがします。22年というか、22秒ぐらいしか経ってない感じです。

木村:「おい!」って言われるよ(笑)。

22年間の互いの印象は…

――逆にここは変わったんじゃないかというところはどこですか?

山口:私はずっとテレビの画面で拝見してたので、着々といろんな自分の人生の経験や時間をちゃんと自分の力にして、本当に素敵な役者さんで惚れ惚れするなと。近いような心の恋人のような気持ちもあると同時に、見上げるような気持ちですね。

木村:(山口さんの)好きなことばっかりやる、私は私の生き方で生きるみたいなスタイルをすげえらしいなと思ってましたね。変わったというよりかは、山口さんも自分に対して言ってくれましたけど、22年の間にそれぞれがいろんなことを経験して、いま撮影で一緒にいるんだなというだけじゃないですかね。

――最後にドラマを楽しみにしてる方にメッセージをお願いします。

山口:私も『BG』のファンでお話をいただく前も見てたんですけど、本当に面白いですよね。しかも私が出演させていただく回は、他の回とまた違った個性的なテイストになりそうな予感ですので、ぜひ楽しみに見てください。

木村:いろんな『BG』の多面性が山口さんという存在でより大きくなると思います。皆さんが想像してるような『BG』ではなくなると思うので、すごく充実したシーンもあれば「うそでしょ?」というシーンも存在してくるし。とてもドラマチックですよ(笑)、いいことも嫌なことも。