厚生労働省は11月15日、2017年「賃金構造基本統計調査(初任給)」から、新規学卒者の2017年初任給(6月分)に関する結果を発表した。調査は7月、新規学卒者を採用した従業員数10人以上の民営事業所のうち、初任給が確定した1万5,378事業所について集計した。

2017年の初任給は、すべての学歴で前年を上回り、大学卒、高専・短大卒、高校卒においては過去最高だった昨年を更新した。

2017年「賃金構造基本統計調査(初任給)」性、学歴別初任給の推移

学歴別にみると、大学院修士課程修了では23万3,400円(前年比+0.9%)、大学卒では20万6,100円(同+1.3%)、高専・短大卒では17万9,200円(同+1.3%)、高校卒では16万2,100円(同+0.5%)となった。

企業規模別にみると、大学卒では、男女計、男女別ともに大企業(常用労働者1,000人以上)、中企業(同100~999人)及び小企業(同10~99人)の全ての企業規模で前年を上回った。また、高校卒では、前年と同額だった大企業の男性を除いて、男女計、男女別ともに全ての企業規模で前年を上回った。

主な産業別では、大学卒では、男女ともに「学術研究,専門・技術サービス業」(男性21万7,000円、女性21万円)や「情報通信業」(男性21万4300円、女性21万6,400円)で高く、高校卒では、男性は「建設業」(17万1,000円)や「学術研究,専門・技術サービス業」(16万8,400円)、女性は「情報通信業」(16万5,600円)や「建設業」(16万2,100円)で高かった。

なお、最も低い産業は、男女ともに「運輸業、郵便業」で、男性19万7,300円、女性19万1,900円となった。