漫才コンビの中田カウス・ボタンが30日、都内で結成50周年記念イベント「漫才のDENZO 全国ツアー」東京公演に出演し、終了後に囲み取材に応じた。

中田カウス(右)と中田ボタン(左)

2013年にスタートした「漫才のDENZO 全国ツアー」は、上方漫才の普及のために中田カウスが企画したお笑いライブ。4年の年月をかけ、この東京公演で47都道府県を周り終えた。囲み取材には、公演に出演したNON STYLE、トレンディエンジェル、ミキも出席した。

カウスは「心配することなく、事故なく、どこ行っても歓迎されて喜ばれて。漫才は本当にうれしいですね。小さいお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで同時に笑ってもらえるというのが非常にいい」とあらためて漫才のすばらしさを感じた様子。「4年の間に若手の伸びしろにびっくりしました。中堅が焦ってるんではないかと思うくらい追い上げてきて、まだまだ伸びしろがあると思う」と若手の成長にも驚いたという。

コンビ結成50周年については「50年やろうと思っての50年ではなく、大事なことは毎日一回一回をちゃんとこなしているかどうか。その連続の50年」とカウス。そして、「50年やった経験をどこに持っていくかというと、若手の子たち。50年の経験の中から彼らの悩んでいることに答えていくというのが僕らの責任。吉本興業105周年。会社の裏も表も全部見てきましたから、アドバイスを心からしてあげられると思う」と笑った。

50年の間に解散危機はなく、ケンカもなかったそう。カウスは「ケンカからは何も生まれないのでケンカはやらないですが、議論はとことんやらないといけない。ネタに対しても相方に対しても、いつも疑いを持って毎日送っているので時間が経つのが早い」と議論の大切さを熱弁し、ボタンも「とにかく妥協のない人ですから、すべてが。横におってびっくりしますわ」と明かした。

そして、カウスは「東京グランド花月ができるまでは頑張ろうと思います」と宣言。同ツアーも11月10日の大阪公演を皮切り2周目に突入するが、「全国には生の漫才を見てない方がたくさんいるので、こちらから出向いて喜んでいただければという志でやりましたが、本当に喜んでいただいた。この子(若手)たちがこのイベントでトリをとる、受け渡すまでやりたいと思います」と力強く語った。

最後に、「漫才とは?」と聞かれると、カウスは「天職」、ボタンは「人生」と表現。カウスは「よく出会いがあったなと思います。何か見つけることが大事。一途になれるくらい惚れたものが漫才であった」としみじみと語った。