NHK朝の連続テレビ小説『ひよっこ』が4日、都内の同局スタジオですべての撮影を終えた。ヒロイン・谷田部みね子を演じた女優の有村架純は、収録後に行われたクランクアップ取材会で「色んな自分との戦いがありました。『ひよっこ』という世界で過ごせたことは、私の宝物。誇りに思う。感謝の気持ちでいっぱいです」と涙ながらに語った。

有村架純

有村は、最後のシーンを撮り終え、前田秀俊役の磯村勇斗とともにモニターでチャック中に早くも涙。すべての工程が終わると、谷田部家やみね子の幼なじみを演じたキャスト総勢12人が花束をもって有村の元へ駆けつけた。父親役の沢村一樹や、母親役の木村佳乃らの顔を見ると、有村はハンカチで目頭を押さえ、号泣。溢れんばかりの花束を手に抱え、感極まった。

有村は「初めての朝ドラの現場でちょっとビクビクしなら、楽しみにしながら、していたのですが、こんなにもあたたかい皆さんとあたたかい作品を作れたことが何より幸せ」といい、「毎日自分の心と向き合って過ごしてきた。でも現場に来て、皆さんがいつも笑っていてあたたかく迎えてくださって。皆さんがいてくれたので毎日来れた。どんな時も思い浮かぶのは皆さんの顔でした」と共演者に感謝を伝えた。

無事に完走したが「(撮了の)実感ない」という有村。「今後みんながどのように生活しているのか、まだ続きみたいなと思う終わり方です。すごく気にはなりますね」とスピンオフや続編に期待しつつ、「『ひよっこ』で学んだことをリセットではなく自分の中で大切にできればいい」と話した。

現場に駆けつけた沢村は「本当に、本当によく頑張ったな!」と有村の頬を撫で、木村は「架純ちゃん本当にお疲れ様。1年見ていて、ブレることなく、本当に大変な中頑張ったと思う」とねぎらいの言葉をかけていた。最後はくす玉を割り、大きな拍手が送られた。