夏になると活動が盛んになる害虫たち。特にゴキブリだけは許せない! なんて方も多いのではないでしょうか。そこで今回はゴキブリ駆除の専門家である、株式会社クリーンライフ代表取締役の大野宗(おおの・そう)さんにゴキブリが出ない部屋にする方法を伺いました。

ゴキブリを出さないための秘訣を教えてください!

三原則その1「侵入させない」

「まずゴキブリが最も侵入しやすい経路は『キッチンの排水管と部屋の排水孔の接続部分の隙間』です。一般的な流し台の底部には排水管を通す『蓋(カバー)』があり、それを外すと接続部分を確認できます。もし接続部分に『隙間』がある場合は排水管と排水孔をまとめて何重にもビニールテープで巻き、隙間を塞げばゴキブリは侵入できなくなるでしょう」

三原則その2「持ちこまない」

「普通は『そんなことするわけない!』と思いますが、たとえば荷物の整理用にスーパーで段ボールを大量に貰って家に持ちこむと、その段ボールの中にゴキブリがいる場合があります。また飲食店などで働いている場合、ロッカーに置いた鞄に侵入したゴキブリに気づかず家に持ちこんでしまうこともあるでしょう。家で見かけたのが小さなチャバネゴキブリであれば、それは持ちこまれたものである可能性が高いです(チャバネゴキブリは寒さに弱く、一年を通して暖かい厨房施設や商業施設にのみ生息するため)」

三原則その3「繁殖させない」

「すでにゴキブリが発生している場合はそれを退治しなければなりません。主に市販されている退治方法は『トラップ(粘着テープで捕まえる)タイプ』『ベイト剤(毒エサ)タイプ』『空間処理(薬剤が噴出する)タイプ』の3つですが、このうち最も効果があるのは『ベイト剤タイプ』です。これをキッチンの流し台底部や壁との隙間の出入口、冷蔵庫の裏側などに置くことで、成虫や幼虫、巣(コロニー)までしっかり退治できます。なお、『ベイト剤タイプ』の有効範囲はあまり広くないので、なるべく多めに配置することもポイントです」

ちなみに「ハーブ類は効くのでしょうか?」と伺ったところ、「いや……効かないと思います」ということでした。代わりに教えていただいたのが、自宅で作れる「ベイト剤(毒エサ)」である「ホウ酸ダンゴ」の作り方。スーパーで買える「マッシュポテトの素(お湯を加えるとポテトサラダになる粉末)」をお湯で柔らかくし、そこに薬局で購入した「ホウ酸」を重量比で10%ほど混ぜれば完成。タマネギ・使い古した米ぬか油・ビール酵母を極少量(1%以下)混ぜると、より誘引効果が高まるそうです。ぜひ、この記事を参考に快適な夏をお過ごしください!

《取材協力》
大野 宗(おおの・そう)さん
株式会社クリーンライフ代表取締役

同社公式サイト http://www.gokiburikujyo.jp/