マツダは以前からアナウンスしていた初代「ロードスター(NA型)」のレストア事業について、2017年内にも受け付けを開始し、2018年初頭からサービスを開始すると発表した。自動車メーカーがクルマのレストアに乗り出す日本では珍しいケースだが、マツダが同事業に見出した意義とは何か。

初代ロードスター

ブリヂストン製のタイヤも復刻

レストア事業はマツダが顧客のロードスターを預かり、オリジナルに近い状態にクルマをリフレッシュするもの。価格は状態にもよるので現時点では明言できないとマツダ広報は話す。マツダが作業を行う施設は、ドイツに本社を置く第三者検査機関テュフ ラインランドの日本法人から「クラシックカーガレージ」認証を取得している。

パーツの再供給に際しては、現在は供給終了となっている初代ロードスターの一部パーツを復刻する。パーツはオリジナル状態にこだわり、初代ロードスター発表当時を髣髴とさせるビニール生地のソフトトップやデザインを再現。乗り味にこだわったブリヂストン製タイヤ「SF325」や、ナルディ(NARDI)製のウッドステアリングおよびシフトノブも現在の技術で蘇らせるという。そのほかの部品については、顧客との対話を通じ、今後取り組んでいく予定としている。

レストアではオリジナル状態に近い仕上げにこだわるという

マツダはヘリテージカーの魅力を紹介する展示会「AUTOMOBILE COUNCIL 2017」にて、初代ロードスターのレストア事業を開始すると発表した。会場には現行ロードスター(ND型)の開発主査で、現在は「ロードスターアンバサダー」という肩書きを持つ山本修弘氏が来場し、初代ロードスターのレストアにマツダが取り組む意義について語った。