JR九州は「平成29年7月九州北部豪雨」による久大本線・日田彦山線の被害状況と今後の見込みについて発表した。久大本線は2018年夏をめどに早期復旧をめざすとのこと。日田彦山線については「復旧には相当の期間を要する見込み」とされている。久大本線・日田彦山線の8月1日以降の運転計画についても発表された。
久大本線は光岡~日田間の花月川橋梁が流失し、同区間でバスによる代行輸送(下り12本・上り13本)を実施している。久留米~光岡間の普通列車は本数を減らして運転。特急「ゆふいんの森」「ゆふ」は8月も臨時運行が実施され、「ゆふいんの森」は博多~由布院間(小倉・大分経由)で2往復、「ゆふ」は日田~大分・別府間で2往復、それぞれ8月31日まで運行を予定している。9月以降の運転計画も決まり次第、発表される。
不通となっている光岡~日田間に関して、「国土交通省水管理・国土保全局様、九州地方整備局様からのご配慮により、早期復旧に向けた条件が整いました」とJR九州。沿線地域の復興と観光への影響を最小限にすべく、今後の天候などによる変動も想定しつつ「平成30年夏を目処に早期復旧に取り組んでまいります」としている。
日田彦山線は添田~夜明間で終日運転見合わせとなっており、7月31日から大行司~日田間でバス代行輸送(東峰村役場前から日田駅前まで1日4往復運行)が開始された。田川後藤寺~添田間は本数を減らしての運転となっている。
添田~夜明間では大行司駅構内の切取崩壊(駅舎倒壊など)をはじめ、土砂流入、盛土流失、橋脚傾斜、流木・桁損傷など多数の被害が発生しており、JR九州は今回の発表で「被害状況の把握は概ね終了し、63箇所の被害が確認されました」と説明している。復旧には相当の期間を要する見込みで、現在は復旧方法の検討を行っているという。