東京都は3月29日、2016年度東京都福祉保健基礎調査「都民の生活実態と意識」の結果(速報)を発表した。調査期間は2016年10月12日~11月11日。世帯状況の対象は3,466世帯、意識調査の対象は同世帯のうち20歳以上の世帯員5,944人。
都民の年収、「500万円未満」が過半数
世帯の年間収入を調べたところ、「200万円以上300万円未満」が13.4%で最多。以下、「300万円以上400万円未満」が12.9%、「100万円以上200万円未満」が11.3%などと続き、「500万円未満」の世帯が52.7%を占めた。一方、「1,000万円以上」の世帯は12.9%となった。
未就学の子供がいる世代で2016年9月中に育児にかかった費用は、「5~6万円未満」が17.5%と最も多く、次いで「3~4万円未満」が16.9%、「1~2万円未満」と「4~5万円未満」が同率の9.1%となった。
「福祉のまちづくり」に関する項目で、日常よく出かけるところ(職場や買い物先など)に着くまでに、バリアフリー化が進んでいないために、不便や不安を感じるところが「ある」と答えた人は43.6%。不便や不安を感じる箇所は、1位「道路」72.2%、2位「公共交通施設(鉄道の駅、バス乗り場など)」65.9%となった。
過去1年くらいの間に、外出の際、高齢者や障害者、妊産婦、乳幼児を連れた人などが困っているのを見かけたり、出会ったりしたことがある人のうち、「積極的に自ら手助けをした」人は57.3%、「相手から求められて手助けをした」人は8.0%だった。
2016年4月に施行された障害者差別解消法で、不当な差別的取り扱いを禁止していることを「知っている」人は47.2%、合理的配慮を提供するよう努めなければならないことを「知っている」人は38.2%だった。