公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」は3月23日、2017年度の新入社員の特徴を発表した。

同研究会によると、2017年度新入社員の特徴は「キャラクター捕獲ゲーム型」。「キャラクター(就職先)は数多くあり、比較的容易に捕獲(内定)できたようだ」とのこと。

「一方で、レアキャラ(優良企業)を捕まえるのはやはり難しい。すばやく(採用活動の前倒し)捕獲するためにはネット・SNSを駆使して情報収集し、スマホを片手に東奔西走しなければならない。必死になりすぎてうっかり危険地帯(ブラック企業)に入らぬように注意が必要だ」「はじめは熱中して取り組むが、飽きやすい傾向も(早期離職)。モチベーションを維持するためにも新しいイベントを準備して、飽きさせぬような注意が必要(やりがい、目標の提供)」とも解説されている。

2017年入社の就職活動の特徴

昨年から引き続き今年も新卒の採用に積極的な企業が目立ち、「大学等の卒業予定者の就職内定率」(厚生労働省・文部科学省)では2月1日時点で90.6%と昨年の87.8%から2.8ポイント増加した(大学学部の場合)。スケジュールが前倒しになった影響もあるが、リーマンショック前の水準を上回り、2000年以来最も高くなった。

これまでの新入社員のタイプは?

ちなみにこれまで発表された新入社員のタイプは、強い風にあおられたがなんとか目標地点に着地できた「ドローン型」(2016年度)、変化に対応できる柔軟性を持つ「消せるボールペン型」(2015年度)、何事も安全運転の「自動ブレーキ型」(2014年度)、能力を発揮させるには環境整備が必要な「ロボット掃除機型」(2013年度)、未知数だが先輩の胸を借りるなどすれば育つ「奇跡の一本松型」(2012年度)、長い目で見れば期待した成果をあげられる「はやぶさ型」(2011年度)など。

過去の新入社員のタイプ一覧

さらにさかのぼると、「ETC型」「エコバック型」「カーリング型」「デイトレーダー型」「ブログ型」「ネットオークション型」「カメラ付ケータイ型」「ボディピロー(抱き付き枕)型」「キシリトールガム型」「栄養補助食品型」「形態安定シャツ型」「再生紙型」「ボディシャンプー型」「床暖房型」「四コママンガ型」「浄水器型」「もつ鍋型」「バーコード型」「お仕立券付ワイシャツ型」「タイヤチェーン型」「液晶テレビ型」「養殖ハマチ型」「テレフォンカード型」「日替わり定食型」「使い捨てカイロ型」「コピー食品型」「麻雀牌型」「瞬間湯沸かし器型」「漢方薬型」「コインロッカー型」「お子様ランチ型」「カラオケ型」「人工芝型」「たいやきクン型」「カモメのジョナサン型」「ムーミン型」「パンダ型」があった。

同研究会は、若年者の就労支援、教育の専門家などで構成され、多くの企業・学校などの就職・採用関係者の協力を得ながら、その年の新卒入社者の特徴や就職・採用環境の動向などについて調査研究を行っているという。

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