上り坂地獄を終えたと思ったら、またしても上り坂が待っていた。先ほどの「25秒間のクライム(上り坂こぎ)」→「25秒間のインターバル」の繰り返しを、今度は5秒少ない20秒間のインターバルで行うという。ドS、マジか。

ここを耐えしのいだら、次なるコースにはちょっとしたサプライズが待っていた。進む道がメビウスの環のように曲がりくねっているのだ。体も道がくねっている方に自然と曲がってしまう。これは面白い。ちょっとした"変化球"を交えることで、やる気と体力がやや戻る。

曲がりくねった道を行く

トランス状態になりながらラストスパート

次なるステージではさらに趣向が凝らされており、地面そのものが消え、空中を進むことになった。さらに、先行する浮遊物体をペダルをこぐことで追いかけるという「レース要素」も加わった。ライバルがいると燃えるやないか……!

道なき道を進むことに

しかし、やる気はがぜんアップしても、体力は同様にはアップしない。曲もものすごいアップテンポなものへと変わり、気分もアゲアゲなのに……。体がついてこない。

「曲を聴いて~さぁ、一緒に歌いましょう! ヘヘイェ~エ~ウォウウォウオ~オ!!」

Mr.ドSも汗だくになりながら熱唱している。この時点で30分を経過。もはや汗だくで顔から汗が滴り落ちてくる。軽いトランス状態になりながら、この最後のレース×4を気合で乗り切る。

画面中央に映る複数の浮遊物体たちとレースだ

既に息も絶え絶えだが、さらなるラスボスが待ち構えていた。「ギアをヘビー状態で25秒間のクライム」→「15秒間のインターバル」の繰り返しを6セット。ここまでくると、VRを楽しむ余裕が全くなくなる。「時間的にこれを終えればフィニッシュのはず……! 」という希望のみが両脚を突き動かす。

そして……なんとか無事に完遂。40分間のエクササイズを成し遂げた。バイクから地面に降りた際、ひざが笑っているのがはっきりとわかった。ただ、やり終えた後の達成感と爽快感はひとしおだった。こんなに気持ちいい汗をかいたのはいつ以来だろうか……! 「THE TRIP」の名にふさわしく、バーチャルの世界の旅行を十分に満喫できた。

新しい物やエンターテインメントが好きな人ならば、はまる可能性大の「THE TRIP」。2017年に覚えておいて損はないフレーズと言えそうだ。

●information
・店名 CYCLE & STUDIO R Shibuya
・住所 東京都渋谷区宇多川町23-3 渋谷第一勧銀共同ビル5F
・営業時間 火~金 10:00~23:00 / 土日祝 10:00~20:00
・休館日 月

※通常はプログラム実施中の写真撮影は認められていません