治ったと思うとすぐぶりかえす1週間
さて、ひっきりなしのアッーー、は2日間で終わりました。「よっしゃ、これで無事に仕事へ復帰できるぞ! 」というのが、ノロへ感染する前の私の想像でした。だって、あらかた調べたウェブサイトには「ノロは48時間で回復する」って書いてあったんですもの!
現実は非情でした。感染して知ったのは、何も食べない状態でアッーーとならなくなるまで大体2日間かかるという事実。その後も油断して固形物を食べたら、アッーーへ逆戻りです。しかも1日中お腹がぐるぐる鳴っており、いつ便座とのラブラブ生活へ戻るか分からない空気をかもしてくれます。
さらに、吐かなくなるだけで、1日中気分は悪い。「これはつわりの疑似体験だ、つわりだから仕方ないんだ」と念じて耐えました。そして、ほぼ絶食で吐き気も治まった3日目の午後。それまで私は便座でうたた寝していましたが、油断して一度ベッドで仮眠をとってしまったのです。
……目が覚めたときの下腹部への違和感。
神よ、私から人間の尊厳を奪わないで。涙を流す水分も残っていないのに塩素に下着を漬けてひたすら洗います。暇さえあれば塩素系漂白剤を希釈したスプレーをまき、感染防止。プールの香りに包まれて、ようやく4日目から薄いコンソメだけのスープが飲めるようになりました。
ファスティングダイエットの回復食で復活
5日目以降も、焦ってまともな食事を摂取すればアッーーへ逆戻り。二度とあの経験はしたくない。そこで漂白剤で塩素臭いパソコンを駆使し、体に優しいご飯を探しました。
そこで参考になったのは、ファスティング(断食)ダイエットを終えた後に食べる「回復食」。ファスティングダイエットでは、断食が終わった後に少しずつ胃腸を以前の食事へ慣らすため、段階的に食事を重くしていきます。それに学んだ私も、最初は重湯(多量の水で炊いたかゆの上澄み液)から始め、薄めたお味噌汁、野菜をミキサーにかけたスープと徐々に食べ物を普通食へ戻しました。
ノロには計7日間も痛い目を見せられましたが、たった1つだけ良いことが。体重は3kg減っていたのです。そりゃ、プチ断食どころじゃなくガチ断食だったからな……。きちんと回復食を食べたおかげか、その後もリバウンドしなかったのはラッキーでした。でも1週間も仕事や家事ができなかったことを考えると、二度とかかりたくない。
また今回は、塩素系漂白剤を希釈して満遍なくスプレーしていたにもかかわらず夫も発症してしまい、一家全滅しました。1週間も看病していれば、いやが応でも感染リスクは上がります。
夫に「あのときにしておけば良かったことは? 」と質問したところ、「あらかじめ職場へ『家族に感染者が出た』と言っておけば仕事への影響を減らせたのに」とのコメントが。もし家族に感染者が出たら「私も危ないかもしれません。いざとなったらこの仕事だけお願いします」と事前に相談しておけば、仕事場への迷惑も最小限にできるかと思います。
それでは皆さん、まだまだ流行は続けどグッド・ラック!
※本コラムは個人の体験や取材に基づくものであり、医療的な効果などを示唆・保証するものではありません
※画像は本文と関係ありません
著者プロフィール: トイアンナ
外資系企業で約4年勤務。キャリアの一環としての消費者インタビューや、独自取材から500名以上のヒアリングを重ねる。アラサー男女の生き方を考えるブログ「トイアンナのぐだぐだ」は月間50万ページビューを記録。現在もWebを中心に複数媒体でコラムを連載中。