レクサスは米国・デトロイトで開催中の2017年北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)にて、11年ぶりのフルモデルチェンジとなるフラッグシップセダン、新型「LS」を世界初披露した。セダンとして十分な居住性を確保しつつ、斬新なクーペシルエットのスタイリングや数々の先進技術を採用している。

レクサスのフラッグシップセダン「LS」が11年ぶりにフルモデルチェンジ

新型「LS」では、なめらかでパワフルな走りや静粛性・快適性といった初代モデル(1989年発表)から継承されているDNAはそのままに、デザインや技術において、レクサスの象徴として大きな変革を果たしたという。新開発GA-Lプラットフォームで低く構えたスタイリングとしたほか、車体側面にウインドウガラスを片側3枚ずつ配置した6ライトキャビンデザインを採用することで、フロントからリヤまで抜けるシャープな基本立体からフェンダーがダイナミックに突き出す構成とした。

インテリアは運転に集中できるコクピットとゆとりある後席空間を融合。前席の上部は水平基調のインストルメントパネル・ドアトリムで広がりのある構成とし、下部は厚みのあるソフトなコンソール・アームレストにより、心地良い安心感を創出した。運転席はドライバーの体格を問わず高いホールド性を確保するとともに、長時間座っていても快適であることをめざし、最適なサポート位置をきめ細かく設定できるシートとしている。エアブラダ(空気袋)で背中から大腿部におけて押圧するリフレッシュ機能も付与した。

新型「LS」車内イメージ

後席も人を包み込む連続性のある空間をめざし、ドアトリムやシートバックがシームレスにつながる構成とした。シートにはタッチパネルでヒーターやリフレッシュ機能を設定できるオットマン付きパワーシートを採用するなど、くつろぎの空間を提供する。

エンジンは新開発のV型6気筒3.5リットルツインターボエンジンを採用し、最高出力310kW(421PS)/5,200~6,000r.p.m.、最大トルク600N・m(61kgf・m)/1,600~4,800r.p.mを発揮。圧倒的な静粛性に加え、フラットなトルク特性を生かした爽快な加速フィーリングを実現させているという。さらに「Direct-Shift 10AT」との組み合わせにより、優れた環境性能や快適性、切れ味の良い変速をより高次元で両立させた。

レクサスのフラッグシップにふさわしい最先端の予防安全パッケージも初搭載。深刻な事故につながる4つの事故形態(車両への追突、対歩行者、走路逸脱、交差点の出会い頭衝突)をカバーするほか、注意喚起の領域でのドライバーへの情報提供、衝突回避の領域における自動操舵を利用した操舵回避まで、事故の防止を支援する新機能を搭載した。プリクラッシュセーフティも採用し、検知範囲を拡大して大型ヘッドアップディスプレイで注意喚起する機能を追加することで、いっそうの衝突回避支援を図る。