「ウーマンウェルネス研究会 supported by Kao」はこのほど、「連休明けに感じる体調変化の実態調査」の結果を発表した。同調査は20代~50代の男女895人を対象にインターネットで実施したもの。
同研究会では、年末年始の休み明けに感じやすい「だるい」「身体が重い」などの症状を総称して、「正月病」と定義している。
2015年の年末から2016年の年始にかけて正月病の経験があったか尋ねたところ、68.3%が「経験した」と答えた。年代別でみると、20代女性の75.7%、20代男性74.8%が正月病を経験しており、20代が最も体調の変化を感じていることがわかった。
正月病の症状について聞くと、最も多い回答は「だるい」(78.5%)だった。次いで、「疲れる」(59.9%)、「身体が重い」(57.2%)、「やる気がしない」(49.6%)、「眠い・眠さがとれない」(45.2%)と続いている。いずれの症状も約半数以上が感じていることがわかった。
年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク、シルバーウィークなど1年の連休の中で、最も体調変化を感じる時期はいつか尋ねたところ、54.2%が「年末年始」と回答した。
医学博士・健康アドバイザーの福田千晶氏によると、正月病の要因として、だらだら食いが多くなる「食生活の乱れ」、「生活リズムの乱れ」、就寝時間や起床時間が遅くなる「睡眠リズムの乱れ」といった3つの乱れが短期間で重なりやすいことが考えられるという。
また、この時期は室内外の寒暖差が大きくなるために体力も消耗しやすい。3大要因に加え、寒暖差の影響もあり、年末年始は1年で最も体調変化が起こりやすいと言えるとのこと。
福田氏は、正月病の対策として、「身体が重いと感じたら早めの対策すること」が大事だという。年末年始の冷蔵庫は食材があふれがちになり、それが食べ過ぎにつながる可能性も高い。そのため、冷蔵庫内のストックを適正にするのを心がけるとよいとのこと。
また、脂肪を代謝する力を高める「茶カテキン」が多く含まれる緑茶を飲むこともおすすめだという。短期間で体重が増えたときに、一番気になるのはお腹まわりの脂肪を引き締めるために、自宅やオフィスで簡単にできる「ツイストエクササイズ」を取り入れるのもよいとのこと。
乱れがちな生活リズムを戻す方法としては、朝陽を浴びて、1日の体内リズムのスイッチをオンにすることを挙げている。また、朝に炭酸入浴をし、濃い目の緑茶やコーヒーを飲むと、身体が目覚めやすくなるとのこと。
夜の睡眠の質が低下すると、昼間に眠さやだるさを感じやすくなることから、夜の睡眠の質を高めることも有効だという。そのために重要なのが「就寝1時間前の炭酸入浴」と「寝る前に30分程度、首もとを温めること」。寝つきがよくなり、副交感神経が優位になることで、深い睡眠が得られやすくなるという。