東京メトロは29日、訪日外国人向けの無料Wi-Fiサービスを銀座線の車両内に導入すると発表した。12月1日から順次サービス開始し、2020年度の導入完了をめざす。日比谷線・丸ノ内線も新型車両の導入に合わせてサービス開始する予定となった。
同社は現在、全駅(一部の管理委託駅を除く)の駅構内で無料Wi-Fiサービスの提供を行っており、車両内無料Wi-Fiサービスも導入に向けて準備を進めてきた。銀座線は上野・浅草など訪日外国人に人気の観光名所が多いことから、車両内のさらなるサービス向上のため、1000系全40編成を対象に車両内無料Wi-Fiサービスを導入することが決まった。
利用できるサービスは、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)が提供する「Metro Free Wi-Fi」「Japan Connected-free Wi-Fi」と、ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)が提供する「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」。12月1日から1編成でサービスを開始し、これを皮切りに2016年度末までに5編成でサービスを開始する予定。その後も2020年度の全編成導入完了をめざし、順次導入を進めていく。
日比谷線では今年度から新型車両13000系が営業運転を開始し、2020年度までに44編成(1編成あたり7両編成。計308両)導入して既存車両を置き換える予定。これに合わせて車両内無料Wi-Fiサービスも導入される予定だが、当面は「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」のみ提供するとのこと。丸ノ内線では2018~2022年度にかけて新型車両を53編成導入する計画で、あわせて車両内無料Wi-Fiサービスの導入も進められることになった。
その他の路線もサービス開始に向けて準備中で、「具体的な時期については、決定次第順次お知らせします」と東京メトロ。昨今の訪日外国人の増加も踏まえ、「東京圏の鉄道ネットワークの中核を担う交通事業者として、一層の利便性向上を図ることで訪日外国人のお客様のさらなるご期待にお応えします」としている。