イオンリテールは10月1日より本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」全店とオンラインショップ「おうちでイオン イオンショップ」において、「イオンのおせち 2017」の予約を開始する。その展開に先んじて9月12日に行われたお披露目会では、同社が狙う2017年のおせち戦略「"脱おせち"の人も食べたいおせち」が紹介された。

「イオンのおせち 2017」は洋風おせちを強化(写真はトップバリュ「洋風オードブル」税別1万円/総品目数29品目/容量2~3人前)

2015年度調査では"脱おせち"は4割に

イオンリテールの広報によると、近年のおせち市場は横ばい傾向にあり、同社のおせちも微増傾向にあるという。ただし、同社が行った調査によると、全くおせちを食べない層は2013年度調査では全体の3割であったのが、2015年度には4割に増加しているという。近年ではおせちを自分たちで作らない家庭も一般化しており、購入するおせちのトレンドも伝統的な和を選ぶ層も一定数いる一方で、年々和洋折衷または和洋中が好まれる傾向にあると同社は見ている。

そこで同社が2017年のおせち市場で狙ったのが、"おせちを食べない"世帯増を受けての洋食メニューの強化だ。同社の2016年のラインアップでは全29種であったおせちを2017年は最大48種(内、7種はお酒で店舗によって取扱商品が異なる)に増やしているが、特に注目なのは洋食だけのおせちが18種もあること。2016年も洋食だけのおせちを6種展開していたが、品切れ傾向にあったのが洋食も含んだおせちであったため、その3倍にもなるラインアップを用意した。

イオンリテール執行役員広報部長兼お客さまサービス部長の三宅香氏

イオンリテール執行役員広報部長兼お客さまサービス部長の三宅香氏は、「2017年のお正月は日並び悪いため、海外で過ごすよりも国内でゆっくりされる方が多いのではと考えております。家族や親戚が集まって過ごす正月に提案できる商品として、お子さまにも喜んでいただけるようなメニューを取りそろえました。"脱おせち"の方々にも選んでいただけるように洋風おせちやごちそうメニューを増やすことで、昨対比で10~15%アップを目標にしています」とコメントしている。

SHIBAHAMA ZEN オードブルアソート二段重「ビストロサンテ」(税別2万円/総品目数28品目/容量2~3人前/限定200セット)

おせちの価格帯は税別3,300円~5万円で、最大48種のおせちを展開する。特に2017年に力を入れて展開する洋風おせちは、トップバリュ「洋風オードブル」(税別1万円/総品目数29品目/容量2~3人前)や、SHIBAHAMA ZEN オードブルアソート二段重「ビストロサンテ」(税別2万円/総品目数28品目/容量2~3人前/限定200セット)、ホテルオークラ 洋風おせち二段重(税別3万円/総品目数24品目/容量2~3人前/限定200セット)、お刺身盛合せ上(二段重)(税別3万円/総品目数13品目)など。また、2016年に限定700セットで早々に完売した「すいーつおせち 華菓」も、2017年は限定1,200セット(税別5,800円/総品目数13品目)用意する。

お刺身盛合せ上(二段重)(税別3万円/総品目数13品目)とトップバリュ ローストビーフ盛り合わせ(税別1,980円)

「すいーつおせち 華菓」(税別5,800円/総品目数13品目)

ファミリーから単身まで、犬用に続いて猫用も

和洋折衷や和洋中のおせちは全9種そろい、和のおせちでは少ない肉料理や子どもも食べやすいスイーツなど、家族三世代で過ごすお正月をイメージして展開する。その一方で、ちょっとだけお正月気分を楽しみたいというニーズにも応えたトップバリュセレクト 和洋一段重「撰」(税別1万円/容量1~2人前)も取りそろえることで、幅広い層にあったおせちを展開する。

芝濱膳 和洋中三段重「五萬福」(税別1万5,000円)

トップバリュセレクト 和洋一段重「撰」(税別1万円/容量1~2人前)

また、2017年度の新しい取り組みとして、以前からあった「招福愛犬用おせち」(税別3,300円)に加えて「うちのネコちゃんおせち」(税別3,300円/総品目数9品目)もラインアップ。ニャンバーグ海苔巻や花びらかまぼこ、ミートローフ、スモークチキンなど、猫の好物を魚の形などでかわいらしく盛りつけている。

「招福愛犬用おせち」(税別3,300円)

2016年から全国展開している地方限定おせちは、2017年では5エリア(東北版、関東版、東海・長野版、近畿版、中国・四国版)で実施。東北版のこばやし 和洋中二段重「松」(税別2万円/総品目数27品目/容量3人前)では、気仙沼産のふかひれの姿煮やあわびなど、その地域の上質素材をもちいることで、地域愛あふれる伝統の味を追求しているという。

東北版 こばやし 和洋中二段重「松」(税別2万円/総品目数27品目/容量3人前)

関東版 小野瀬水産 和風国産三段重「幸寿」(税別3万円/総品目数37品目/容量3~4人前)

中国・四国版 広島駅弁当「おせち竹三段重」(税別2万円/総品目数27品目/容量3~4人前)

近年では元旦から営業しているスーパーも少なくない。しかし、お正月という特別なシーンにふさわしい料理を家族・親戚そろっていただくという意味で、今一度おせちに立ち返ってみるのもいいかもしれない。