JR東日本は6日、品川車両基地跡地で進める「品川開発プロジェクト」の中核となる品川新駅(仮称)の概要を発表した。世界的に活躍する建築家の隈研吾氏をデザインアーキテクトとして、2014年から駅舎の設計作業を進めてきたという。
新駅は、田町駅から約1.3km、品川駅から約0.9km付近の車両基地跡地に開設。地上3階建て・高さ約30mの駅舎には折り紙をモチーフとした大屋根を設け、駅舎内外に膜や木など障子をイメージさせる素材を活用。全体として日本の伝統や「和」を感じさせる駅とする。
地域との連携も図り、駅舎東西面に設ける大きなガラス面と、コンコース階に設ける約1,000平方メートルの吹抜け空間により、駅と街が互いに見通せる一体的な空間を演出。改札内には約300平方メートルのイベントスペースを設ける。
周辺地域からの利用を考慮し、改札口は南北2カ所に開設。エレベーターは島式2面4線(山手線・京浜東北線)の各ホームに2基ずつ、多機能トイレは南北に2カ所ずつ設置する。「創エネ」設備として、太陽光パネルと小型風力発電機も備える。夏場の温度上昇を抑えるため、屋根には日射反射率の高い膜材を使用。暑さが厳しい時期には消雪用散水機能も活用し、打ち水効果で膜表面の温度を下げる。
品川新駅(仮称)は2020年春に暫定開業、2024年頃の「街びらき」に合わせて本開業する見込みとなっている。