JR貨物は27日、アサヒビール、キリンビール、日本通運との共同輸送の実施について発表した。アサヒビール・キリンビールの配送センターを石川県金沢市に開設し、関西エリアにある両社工場から鉄道コンテナによる共同輸送を行う。

関西~北陸間でアサヒビール・キリンビール商品の鉄道コンテナによる共同輸送が開始される

新たな配送センターは「アサヒビール金沢配送センター」「キリン金沢物流センター」(ともに仮称)として、石川県金沢市の日通専光寺物流センター内に開設され、日本通運の運営でアサヒビール・キリンビール両社の製品(ビール類、ノンアルコール・ビールテイスト飲料、清涼飲料水など)を管理する。配送は両社の物流子会社が行う。

JR貨物は関西~北陸間の往復輸送量の差により発生する空コンテナを有効活用し、アサヒビール吹田工場・キリンビール神戸工場で製造された商品の鉄道輸送を担う。石川県での配送は来年1月から開始され、来年秋から富山県にもエリアを拡大する。

アサヒビール・キリンビールは非競争分野において、地球規模で問題となっている環境負荷の低減や、現行のトラック配送に代わる新たな物流体制の構築など、各企業に共通する社会的課題の解決に向けて積極的に取り組むとしている。JR貨物と日本通運の協力の下、今回の協業を通じて年間1万台相当の長距離トラック輸送を鉄道コンテナにモーダルシフトすることで、年間約2,700トンのCO2削減を実現する見込みだという。