家計管理で見直すべきポイントは?

次のテーマは「家計管理で見直すべき点」。節約術では「固定費の削減」が一番簡単にできるといわれているが、荻原さんはどのように考えているのだろうか。

Q. 家計管理ではどこを見直すと良いでしょうか?

「家計で大きい割合を占めるのは保険料と通信費です。『保険は貯金になる』と言われていますが、毎月の保険料から営業費用や会社の費用などが出て行くので、金利が低い定期預金よりも損です。かつては貯蓄型保険の利回りが良かったのですが、今は違います。『毎月保険に4万円払っている』という人がいますが、少なくとも1万円は削れますね」(荻原さん)

Q. 通信費についても教えてください

「家計に占める通信費もここ最近はうなぎのぼり。大手キャリアは月額5~6,000円だけど、楽天モバイルなどの格安スマホに乗り換えれば2,000円前後です。3分の1~4分の1は安くなりますね。LINEやSkypeを使えば通話もできますので、子供用には通信だけの500円ぐらいのプランでもいいでしょう」(荻原さん)

「MVNO各社が格安の料金を提供できるのには3つの理由があります。1つは設備投資費を抑えていること。楽天モバイルはNTTドコモから回線をレンタルして提供しているので、設備投資費が抑えられています。2つ目は総務省の働きかけなどもあって、キャリアからの回線レンタル料金が年々下がっていること。3つ目は実店舗が少ないので、人件費や固定費などが抑えられているということです。キャリアから格安スマホに乗り換えた場合、月4,000円、年間4万8,000円は安くなるでしょう」(鈴木さん)

楽天 楽天モバイル事業 マーケティング・ユーザーエクスペリエンス部 副部長 鈴木暁さん

Q. 格安スマホへの乗り換えに足踏みしている人もいるようですね

「『安かろう悪かろう』のイメージが格安スマホにあるということは痛感しています。『つながりにくいのではないか』という声がありますが、楽天モバイルはNTTドコモから回線を借りているので、通信エリアはNTTドコモと同じです。また、『通信スピードが遅いのでは?』という疑問に関しては、必要な分だけ回線を借りているので一時的に混雑したりすることは否めません。通勤時間やランチタイムですと、動画は重くて見づらいこともあります。特徴を理解しながらご利用いただきたいです」(鈴木さん)

「いろいろ不安で格安スマホへの乗り換えをためらう人もいますが、安いのは人件費や店舗代がかからないからです。ネット保険と同じですね。格安スマホに乗り換えると夫婦2人分で年間10万円近くも節約できますから、かなり大きいですよ」(荻原さん)