JR北海道旭川支社は10日、廃止が決まっている留萌本線留萌~増毛間の記念入場券・記念きっぷを発売した。
記念入場券は、留萌~増毛間9駅の入場券と増毛駅記念入場券1枚の硬券10枚セットで1,700円。留萌本線の列車走行風景や同区間の歴史などを印刷した台紙が付く。記念きっぷは留萌駅から増毛行の片道乗車券(360円)と、深川駅から増毛行の片道乗車券(1,450円)の2種類あり、2種類を同時に購入すると専用台紙がもらえる。記念入場券・記念きっぷはともに、深川駅と留萌駅のみでの販売となり、郵送販売などは行わない。
留萌本線留萌~増毛間(16.7km)は1921(大正10)年に開業。当時は留萌港からの石炭・木材・海産物の積み出しが盛んだったため、それらの輸送で活況を呈したという。その後、石炭産業の衰退と自動車の普及により鉄道需要が大幅に低下。2014年度実績では1列車あたりの輸送人員がわずか3人にまで落ち込み、年間の赤字は約1億6,000万円以上となっていた。
さらに、雪解け時期の土砂流入や大雨による土砂崩れも発生しやすく、対策工事に巨額の費用が掛かることから、運行継続を断念。並行する路線バスが地域に定着していることもあり、沿線自治体との協議を経て廃止を決めた。