富士重工業は12日、社名(商号)を「株式会社SUBARU」に変更すると発表した。同日の臨時取締役会にて決議され、6月28日(予定)の第85期定時株主総会で定款変更が承認されることを条件に、社名変更を実施する。
同社は1917年に創設された飛行機研究所(後の中島飛行機)を源流とし、幾多の変遷を経て1953年、現在の富士重工業として設立された。1958(昭和33)年に発売された軽自動車「スバル 360」に端を発するスバルブランドの自動車事業を中心に、航空宇宙・産業機器などの各事業を発展させてきた。スバルの自動車事業は現在、世界90カ国以上で展開し、2017年3月期に同社初となる年間販売台数100万台超えを見込んでいるという。
「SUBARU(スバル)」のブランド名は「六連星」とも呼ばれる星団の名前に由来し、富士重工業が中島飛行機の流れをくむ5社の資本出資によって設立されたことにちなみ命名された。中期経営ビジョン「際立とう 2020」(2014年5月発表)にて、「大きくはないが 強い特徴を持ち 質の高い企業」を2020年のありたい姿と定め、その実現に向けて「スバルブランドを磨く」「強い事業構造を創る」ことに取り組んでいる。
創業100周年を機に社名をブランド名と統一させる目的も、「スバルブランドを磨く」取組みをさらに加速させ、「スバルを自動車と航空宇宙事業における魅力あるグローバルブランドとして成長させること」にあるという。
同社は2017年4月1日付で、「株式会社SUBARU」(英文表記「SUBARU CORPORATION」)へ社名変更する予定。「長年培ってきた『安心と愉しさ』という固有の価値をお客様に提供し続けることで、更なる持続的成長を目指してまいります」と発表している。