JR西日本はこのほど、同社が所有する233号機関車が国の重要文化財に指定されることが決まったと発表した。4月29日に開業する京都鉄道博物館に展示される。

京都鉄道博物館に所蔵されている233号機関車

233号機関車は、逓信省鉄道作業局が汽車製造合資会社に発注し、明治36年度(1903~1904年)に製造された1B1形タンク式蒸気機関車という形式の車両。安定した性能と保守のしやすさから、1909(明治42)年までに51両が製造され、国産初の量産型機関車になったという。

現存する量産型の国産蒸気機関車としては国内で最も古く、「蒸気機関車国産の先鞭をつけた形式の車両として鉄道史、産業史上などに学術価値が高い」と文化庁も評価。美術工芸品として重文指定を受けることになった。JR西日本が受けた重文指定としては2004年の梅小路機関車庫の例があるが、同社所有の車両が指定を受けるのはこれが初めて。重文指定としては同車庫に次いで2例目となる。