内閣府は3月12日、「外交に関する世論調査」の結果を発表した。それによると、日本人が最も親近感を持っている国はアメリカ、反対に最も低い国は中国となった。

中国に対する親近感 (出典:内閣府Webサイト)

親近感は最低でも、日中関係の発展は「重要」

国別にみると、中国に「親しみを感じる」と答えた割合は前回調査(2014年10月)から横ばいの14.8%。一方、「親しみを感じない」は同0.1ポイント増の83.2%と、1978年の調査開始以降で最も高くなった。都市規模別にみた場合、「親しみを感じる」は大都市で、「親しみを感じない」は中都市で高くなっていた。

現在の日本と中国との関係については、「良好だと思う」が同4.2ポイント増の9.5%、「良好だと思わない」は同1.2ポイント増の85.7%と、共に前回より増加した。また、今後の日本と中国との関係の発展は、両国、アジア並びに太平洋地域にとって重要だと思うかと聞くと、73.3%が「重要だと思う」と回答した。

韓国に「親しみを感じる」と答えた割合は同1.5ポイント増の33.0%。他方、「親しみを感じない」は同1.7ポイント減の64.7%となった。日本と韓国との関係については、「良好だと思う」は同10.5ポイント増の22.7%と大幅に回復したのに対し、「良好だと思わない」は同4.1ポイント減の73.1%に減少した。

アメリカに「親しみを感じる」とした人は同1.8ポイント増の84.4%、「親しみを感じない」は同1.8ポイント減の13.5%。日本とアメリカの関係については、「良好だと思う」は同7.4ポイント増の88.0%、「良好だと思わない」は同4.2ポイント減の9.2%となった。

ロシアに「親しみを感じる」と答えた割合は同2.7ポイント減の17.4%、「親しみを感じない」は同2.9ポイント増の79.3%。日本とロシアの関係については、「良好だと思う」は同0.5ポイント増の21.8%、「良好だと思わない」は同3.8ポイント増の71.0%となった。

また、北朝鮮について関心を持っていることを尋ねたところ(複数回答)、「日本人拉致問題」が83.5%(前回88.3%)で最も多く、以下、「核問題」が76.1%(54.0%)、「ミサイル問題」が60.5%(55.6%)、「政治体制」が44.6%(37.3%)と続いた。

調査期間は2016年1月7~17日、有効回答は20歳以上の日本国籍保有者1,801人。