ジャムコは3月4日、プレミアムエアロテック社(所在地: ドイツ アウグスブルグ)とエアバスA350型機向け貨物室床下構造材(カーゴストラット)を供給する契約を締結したことを発表した。

A350 XWBは世界中の41社から合計777機の受注を獲得している

エアバスの最新機材であるA350 XWBは2016年2月現在、世界中の41社から合計777機の受注を獲得しており、2月にはフィリピン航空がA350-900を6機とオプションで6機発注する覚書を締結、3月にはシンガポール航空に同社初のA350 XWBが引き渡された。なお、このシンガポール航空のA350 XWB受領は、世界で5社目・アジアで2社目となる。

今回、ジャムコが供給契約を締結したカーゴストラットは、炭素繊維複合材料を使用したL型・C型などの断面形状を有する構造部材。ハンドレイアップ製法を用いて製造する多種多様な部材で、長さは60~630mm、1機当たりおよそ130種類、370個ほどの製品が使用される。

同社はこれまで、エアバス社のA350型機を除く全ての機種の垂直尾翼用縦通材、およびA380型機向け二階床構造部材を供給していたが、今回の契約締結により、A350型機を含めた全機種への炭素繊維構造部材の供給が実現することとなった。

製造は同社の連結子会社であるジャムコエアロマニュファクチャリング(所在地:宮城県名取市)が行い、プレミアムエアロテック社の生産計画に基づき、ドイツ2カ所にある同社の工場に向けて出荷する。