高知県は女性の旅行の人気スポットとして、同県の「梼原町(ゆすはらちょう)」を紹介している。同町は、高知県西部の山あいに位置。面積の91%を森林が占め、北部の標高は1,455mにも及ぶという。その地理的条件から、「雲の上の町」とも呼ばれているとのこと。

高知県が"女子旅"におすすめする「雲の上の町」梼原町(ゆすはらちょう)。人気のワケは? (画像は県立自然公園「四国カルスト」)

梼原町の人口は約3,600人で、娯楽施設や繁華街もないが、年間約30万人の観光客が訪れている。高知龍馬空港から車で約1時間40分と交通の便も良くはないが、高知県によると、「"女性の旅ごごろ"をくすぐる、心からゆったりと過ごせる環境」が人気を集めてるという。

特に、標高1,400m以上に位置する県立自然公園「四国カルスト」は、同町が「雲の上の町」と言われる由縁にもなった象徴的な場所とのこと。広々とした芝に牛が放牧されており、無料で見学可能。気象条件が整えば眼下に雲海も見える。なお、冬季(12月末~2月頃)には積雪のため周辺の通行と放牧が制限されるため、見学は4月~10月末頃がおすすめとのこと。雲海は、前日の日中と気温差がある日の早朝に現れることが多いという。

標高が高く、自然エネルギーの利用も盛ん

梼原町では、木々に覆われた遊歩道で川のせせらぎに耳をすませながら楽しむ森林浴や、地元の森林資源を利用した木造建築の街並みの散策など、喧騒から離れてリラックスした過ごし方ができるという。また、夜には満天の星空を眺め、採れたての食材を使って丁寧に仕上げられた料理も味わえる。こうした旅行体験をきっかけとして、子育て期の女性を中心に移住者も増加。「過疎化の課題を徐々に克服しつつある」とのこと。

そのほかにも、町内にはパン工房やカフェなどもあり、旅行者に人気だという。「森のパン工房 シェ・ムワ」は、四万十川水系の水と国産小麦、自家製天然酵母を使用したパンを提供。町のメインストリートにあるカフェ「COFFEE FLAG」では、世界のさまざまな産地のコーヒーや、コーヒーに合う自家製スイーツを用意している。

「森のパン工房 シェ・ムワ」は、四万十川水系の水と国産小麦、自家製天然酵母を使用したパンを提供

「COFFEE FLAG」では、世界のさまざまな産地のコーヒーや、コーヒーに合う自家製スイーツを用意する