沖縄本島から1時間ほどのフライト。豊かな自然が残され、ゆったりと時間が流れている南国の楽園・石垣島。平均気温は24℃以上、真冬でも20℃に少し届かない程度と年中温かい。

真冬でも20℃弱と温暖な石垣島。写真は「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」前にあるビーチ

とはいえ、11月から2月頃までは海水浴は厳しく、閑散期に入る。小さな子どもがいるファミリーの場合、実は冬の沖縄こそが旅行に最適なのだ。確かに海は入れないが、オフシーズンなのでその分ゆったりと過ごすことができる。ホテルもレストランも予約が取りやすい。レストラン利用時の「まわりのお客さんに迷惑をかけないか心配……」といった不安は多少は解消されるだろう。

「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」

海水浴シーズンに沖縄に行くよりかは機内がすいている可能性も高く、ぜひとも小さな子どもがいるファミリーには、冬の沖縄旅行をオススメしたい。今回、IHG・ANA・ホテルズグループジャパンの協力のもと沖縄・石垣を取材する機会を得、「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」を中心に、ファミリーでの冬の沖縄滞在に魅力を幅広くお伝えする。

海水利用のプールで海水浴気分

石垣空港へは羽田空港から直行便で3時間半。そこから車で20分ほどで「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」に到着した。訪れたのは12月中旬。前述のように、ホテル目の前に広がる海に入るのは厳しいシーズンだが、温海水を取り入れたインドアプールがあり、こちらは通年利用が可能。子どもと一緒に海水浴気分で楽しめるのはポイントが高い。

「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」内にあるインドアプール

さて、客室はというと、ホテル全体が「タワーウィング」と「コーラルウィング」に別れており、タワーウィングは全室オーシャンビューのバルコニー付。40平方メートル以上の広さ。コーラルウィングはバルコニーがなく、一部ガーデンビューの客室もあるが、50平方メートルと広々。好みに応じてチョイスしたい。

「コーラルオーシャンビュー」の客室

「タワープレミアム」の客室

今回の取材では2泊3日のスケジュールで滞在。1日目は昼過ぎにホテルに到着し、子どもを昼寝させてから施設内を散歩。ホテル前のビーチを散策して夕食をとり、その後に参加したのはホテル前のビーチで行われる星空鑑賞ツアー。もともと天体観測に興味のある我が子は、「おつきさまー! おほしさまー!! 」とハイテンション。東京の夜空とは比べ物にならない美しさの星空鑑賞は、子どもだけではなく親にとっても思い深い時間となり、1日目が終了した。

星空鑑賞ツアーは毎週月曜・水曜・金曜・日曜に実施されている。中学生以上2,000円、小学生以上1,500円、幼児無料

2日目は朝食の後、ホテルのオプショナルツアーに参加。子どもに水牛車体験をさせたかったので、「竹富島・水牛車モウモウコース」(大人2,400円・子ども(6~11歳)1,500円)を予約しておいたのだ。石垣港から高速船で15分ほどとあっという間に竹富島に着く。

石垣島から高速船で15分ほどの竹富島。赤瓦の民家、白砂の道が印象的

赤瓦の特徴的な民家が立ち並び、白砂の道がのびる竹富島は、沖縄本島や石垣島とも全く異なる伝統的な町並み。独特の島時間が流れ、ゆるゆると心身ともにときほぐされていくのがわかる。子どもは水牛を見て大興奮。「牛さんに乗るの~! 」と水牛車に乗り、案内役の男性が琉球民謡を披露してくれると拍手して喜んでいた。同プランでの竹富島滞在は1時間ほどと短時間だが、それでも十分島時間を堪能できた。

竹富島観光といえば水牛車

「スパ アガローザ」。お父さん、お母さんペアでの施術も可能

ホテルに戻ると、お母さんにとってのお楽しみタイム。そう、エステ! ホテル内には、リニューアルしたばかりの「スパ アガローザ」があり、オススメコースは石垣産ユーグレナを使ったもの。保湿効果に加えハリやツヤを与えてくれ、日ごろ育児で忙しいお母さんはぜひ自分ケアとして施術を受けてみてはいかがだろうか。料金は65分のフェイシャルコースで2万6,500円。90分のフルボディトリートメントは2万7,000円となっている。

お母さんがスパにいる間、子どもはスパ隣の「キッズクラブ」を利用してみてはいかがだろうか。キッズクラブでは4才~12才の子どもを預かってくれ、ちんすこう作りや海の探検ツアーなどの有料プログラムにも申し込み可能(宿泊者はキッズクラブ施設利用が無料。有料プログラムは1,500円~)。お母さんはエステ、子どもはキッズクラブ……とそれぞれの時間を楽しむのも新しい旅のスタイルではないだろうか。

屋外スペースもある「キッズクラブ」。4才未満は保護者同伴で利用可能

そして、忘れてはいけないお父さん向けのアクティビティ。ホテル敷地内にはショートコース・ミドルコースがあり、レンタル品も充実。手ぶらで来てもゴルフを楽しめる(ショートコース1ラウンド3,000円~)。

親子で思い出の一品を

親子それぞれの時間を楽しんだ後は、ホテル内の手づくり体験工房へ。石垣で集めた貝殻や、木の実などを使って照明やフォトフレーム、アクセサリーを自分たちで作るコーナーで、夏休みシーズンは子供の自由研究用として非常に混雑するのだとか。今回、低年齢の子どもも取り組みやすいというフォトフレーム(1,500円~)とジェルキャンドル(1,200円~)、ブレスレット(1,200円~)作りに挑戦。

ホテル内にある「手づくり体験工房みぃや」

フォトフレームや照明など、様々なアイテムを作ることができる

できあがったジェルキャンドル

基本のセットに、有料オプションパーツである貝殻やガラス細工をプラスしていくのだが、あれもこれもとつけがちな子ども。横で「一体いくらになるんだ……」とハラハラする親の気持ちを察知したかのように、担当スタッフが「あまりつけすぎると良くないんだよ~。全体のバランスを見ていかないとね~」とやさしい口調で適切なパーツ量に減らしていってくれる。

スタッフに手伝ってもらいながら1時間ほどが経ち、3アイテムが完成。フォトフレームとジェルキャンドルはジェルや接着剤が乾燥するまで静かに置いておく必要があるので親が預かり、ブレスレットは子どもの手首につけるとニコニコ顔。入浴時にはずそうとすると嫌がるくらいのお気に入り度合いで、沖縄滞在中は肌身離さずつけていた。

完成したフォトフレーム

ブレスレットは娘の好きなピンク色をベースに制作

続く後編では、旅行に欠かせない"グルメ"情報をお届けする。

取材協力: IHG・ANA・ホテルズグループジャパン

※価格はすべて消費税・サービス料(10%)込