トリップアドバイザーは17日、世界の旅行動向調査となる「トリップバロメーター 旅のトレンド 2016」を発表した。調査期間は10月15日~29日、世界7エリア・32の国と地域を対象に行い、旅行者3万4,026名、宿泊事業者1万756名、合計4万4,782名より回答を得た。うち日本人回答者は1,501名(旅行者1,326名、宿泊事業者175名)だった。

世界で最も平均予算額が高額なのは「オーストラリア」

「2016年の1人当たりの年間旅行予算額」について聞いたところ、世界で最も高額な平均年間旅行予算額を挙げたのは「オーストラリア」(131万8,900円)。2位は「スイス」(122万2,100円)、3位は「アメリカ」(101万6,400円)だった。

「2016年の1人当たりの年間旅行予算額」

「日本」はアジア諸国の中で最も高い67万7,600円で、世界12位だった。他のアジア各国の旅行予算額は「中国」(43万5,600円)、「インド」(37万5,100円)、「タイ」(266,200円)、「マレーシア」(25万4,100円)、「インドネシア」(16万9,400円)となった。

「昨年よりも旅行予算額を増額する」と回答した世界の旅行者にその理由を尋ねたところ、最も多かった理由は「自分や家族への報奨として」(49%)、「自分の希望の旅先へ行くから」(40%)、「より長期の旅行へ行くから」(35%)だった。

一方、「旅行予算を減額する」と回答した旅行者の理由トップ3は、「財政的事情」(35%)、「より物価が安い国へ行く予定だから」(25%)、「十分な貯金がない」(25%)だった。

「エアコン」「Wi-Fi」は必須条件!?

「旅行者が宿泊施設に求める設備やサービス」について質問したところ、世界中の旅行者の63%、日本人の旅行者の69%は、「宿泊施設にエアコンがあり、それが宿泊料金に含まれていること」を滞在の条件とし、そうでなければ他の施設を探すと回答した。同様に、世界の旅行者の46%、日本人旅行者の40%が「室内Wi-Fiの無い宿泊施設」は滞在先に選ばないと回答している。

「旅行者が宿泊施設に求める設備やサービス」

宿泊施設側に、「宿泊料金に含んでいる設備」について聞いたところ、日本の宿泊施設では「エアコン」(89%)、「室内Wi-Fi」(86%)という結果になった。

世界の宿泊施設に2016年の収益について聞いたところ、「とても楽観視している」(34%)、「やや楽観視している」(39%)という回答が7割以上を占めた。要因については、「地域で開催されるイベントや会議」(65%)、「航空運賃の値下げ」(61%)が上位となった。国別にみると、インド、メキシコ、インドネシアの3カ国では、85%以上の宿泊施設が「2016年の収益について楽観視している」と回答した。

対して、日本の宿泊施設は「楽観視している」は33%、「楽観的でも悲観的でもない」が47%、「悲観視している』が19%となった。