韮山反射炉までも駅からバスで楽々
伊豆長岡温泉の魅力は温泉宿だけではない。周辺には2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産の仲間入りを果たした韮山反射炉があり、今最もホットな観光地のひとつとなっている。土日祝には伊豆長岡駅と韮山反射炉をつなぐ循環バス(1乗車100円)が運行されており、駐車場や反射炉物産館も整備され、平日でも大型バスが次々やってきて大変なにぎわいを見せている。
富士山の望む360度の絶景を足湯とともに
伊豆の国市には富士山と駿河湾を一望する絶景スポットがある。それが、伊豆長岡温泉から徒歩15分のところにある「伊豆の国パノラマパーク」だ。伊豆長岡駅から行くなら、伊豆箱根バス「伊豆の国市役所前」から徒歩1分となる。ロープウェイで標高452mのかつらぎ山に上れば、視界360度の展望台や富士山を眺められる足湯、散策コースやパワースポット、茶屋などがあり、天空散歩や食事やスイーツも楽しめる。
ロープウェイを下りてまず楽しみたいのが、「富士山展望デッキ」からの富士山と駿河湾の眺めだ。これから初冠雪も待たれるが、美しい富士の裾野とその下に広がる駿河湾は実に絵になる。また、その隣には無料の「富士見の足湯」がある。足湯につかって富士山の絶景を眺めるなんて他ではなかなかできない特別な体験だ。売店には足湯用のビニールソックス(100円)もあるが、ぜひ素足でその気持ち良さを味わってほしい。
木道散策の後は名物の団子で小休止
足湯を出たら山頂展望広場に向かってみよう。途中には平安時代からここにあり、山の名の由来となった「葛城神社」や「下駄供養塚」、鎌倉時代からここに鎮座するという105体の「百体地蔵尊」などのパワースポットもあり、百体地蔵尊には願懸け地蔵を奉納することもできる。
山頂から緑に囲まれた木道「ボードウォーク」は特に美しい散策路で、その先には恋人の聖地に認定された「幸せの鐘」がある。「さえずりの丘展望台」からは天城、修善寺方面が見渡せ、「富士見のブランコ」ではその名の通り、富士山を眺められる。散策の後は「みはらし茶屋」で軽食をとるも良し、名物の「富士見だんご」(350円)、「クリームあんみつ」(500円)などのスイーツを楽しむのも良し。
400円でフレッシュみかん食べ放題!
また、これからの秋~冬季節にぜひ訪れたいのが、伊豆長岡駅から車で10分程度のところにある「小坂(おさか)みかん共同農園」だ。ここには約8,000本のみかんの木があり、入園料400円でみかん狩りができる。
しかも時間無制限で食べ放題で、プラス500円でお土産用にみかん詰め放題もできるのだ。さらに、園内で「お宝プレート」を見つけるとみかん一袋がプレゼントされるサービスも。もぎたてのみかんは口にふくむと口の中にフレッシュな"みかんシャワー"があふれ出す。スーパーで買ったみかんでは絶対に味わえないおいしさである。
みかんの甘さは12月マックスになるという。2015年度は2016年1月5日まで楽しめるので、年末年始遊びに行くのもいいだろう。
※記事中の情報は2015年10月のもの。価格は税込
筆者プロフィール: 水津陽子
フォーティR&C代表、経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。著書に『日本人がだけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)等がある。