「中国版 結婚に関する実態調査」

GMOリサーチは、「中国版 結婚に関する実態調査」の結果を発表した。調査は7月27日~8月3日、同社が提携する中国のモニターのうち、婚姻歴のある男女1,016名(男性514名、女性502名)を対象にインターネットで行われた。

中国の平均初婚年齢 - 男性28歳、女性27歳

中国における法的な結婚可能年齢は、男性22歳、女性20歳以上とのこと。そこで、中国の初婚年齢について調査したところ、1980-90年代生まれが婚期を迎えた2011~15年の平均初婚年齢は、男性27.9歳、女性27.2歳となった。1991~95年と比較すると、2011~15年は男性で1.3歳、女性で1.9歳上昇。また、1990年代から2000年代前半にかけて晩婚化の進行が見られたが、近年は男性28歳、女性27歳前後に落ち着いている。

約7割が同じ最終学歴の相手と結婚

続いて、1980年以降に生まれた男女(男性301名、女性338名)を対象に、本人および配偶者の最終学歴について「中学/高等学校/高専/専門学校」「大学」「大学院」の3区分から選択してもらったところ、大学院卒の男性を除いて、7割前後が同じ最終学歴の配偶者と結婚していることがわかった。

この結果を初婚時の年収別で見てみたところ、「10万元未満」の階層は過半数が同一階層の配偶者と結婚しているものの、年収「10万元以上」の高所得層については男女で傾向が異なることが判明。

高所得層の男性における同一階層の女性との結婚率は、「10万元~20万元未満」で29.9%、「20万元以上」で40.0%にとどまるのに対して、女性は前者で66.7%、後者で84.6%にのぼった。このことから、高学歴・高年収の男性は、学歴・収入が自分と同一もしくは低い相手と結婚することが多いが、高学歴・高年収の女性の多くは、自分と同程度の学歴や年収の相手と結婚する傾向にあることがうかがえる結果となった。

配偶者に求めるものは「人間性」と「健康」

次に、1980年以降に生まれた男女を対象に、配偶者に求める条件を計21項目から優先順に上位3項目まで選択してもらい、「性別」「最終学歴」「初婚時年収」の3つの軸で分析した結果、3つの軸で共通して、約70%が「人間性(性格など)」を上位3項目までに選択し、さらに最も希望する条件としても40%を超えた。また、「健康である」も上位3項目に挙げられることが多く、最優先ではないものの配偶者に求める人が多いよう。

男女別では、男性の39.2%が「美人である(容姿が優れている)」を上位3項目に選択している一方で、女性は13.6%にとどまり、その差は約3倍となった。また、「自分より収入が多い(男性8.3%、女性22.2%)」「家を保有している(男性6.8%、女性18.9%)」と、女性は収入や資産の多さを上位3項目に挙げる割合が男性より高い傾向に。

また、「最終学歴」「初婚時年収」の分析軸では、学歴、年収が高いほど「美人・ハンサムである」「仕事で主要なポジションにある」「大学、または大学院を卒業している」の項目を求める傾向にあることがうかがえた。

女性7割超が「相手の家柄は重要」と回答

最後に、1980年以降に生まれた男女を対象に、結婚に対する考え方の17項目の中から当てはまる項目を複数選択してもらい、こちらも「性別」「最終学歴」「初婚時年収」の3つの軸で分析したところ、3つの軸で共通して、「結婚相手の家柄は重要である」を選択する割合が高く、特に女性は7割を超えた。

また、「結婚にあたっては、親や親族の意見を重視すべきである(男性32.2%、女性39.6%)」が、「親や親族が反対しても、自分が選んだ人と結婚すべきである(男性19.6%、女性15.1%)」「気に入った相手がみつからなければ、一生独身でも構わない(男性16.9%、女性28.1%)」といった項目よりも割合が高く、80后、90后世代全体として「家柄」「親」を重く見る傾向にあることがうかがえた。

男女別では、「愛があれば、相手の収入や財産は関係ない」が男性45.8%、女性26.0%と、男性は女性と比較して経済力より愛を重視する傾向に。また、「結婚しても家事は男女平等に負担すべきである(男性44.5%、女性57.7%)」や「価値観や生活スタイルの違いに我慢できない場合、我慢して結婚生活を続ける必要はない(男性37.9%、女性51.2%)」からもわかるように、女性は男性に比べて現実的、実利的な考え方を持っていることがうかがえた。このことから、結婚に際して夢を追いかける男性と、現実を見据える女性といった図式が浮かぶ結果となった。

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