整体師のりょうです。これまで肩こり首こりについて書いてきましたが、今回から年齢・性別問わずお困りの方が多い「腰痛」をテーマにお伝えしていきます。

ぎっくり腰予防にも役立つ今回のストレッチは、布団の中でもできます。目が覚めたら、まずこのストレッチをしてから起き上がるよう心がけましょう。

特に寒い朝は必須です。ぎっくり腰になる人は、重い荷物を持ったときだけではなく、朝の歯磨き中になることも多いです。ひと事ではなく、誰にでも起こりうる出来事として予防を習慣化させましょう!

ちょっとしたコツで効果倍増

ぎっくり腰予防として、最初にオーソドックスなストレッチを紹介します。ただ、ちょっとしたコツを知っておくのと知らないのとでは大違いなので、写真を見ただけで知った気にならずぜひお試しください。

両手を広げてあおむけに寝転びます。片方ずつストレッチを行いますので、まず写真のように左足の膝を立ててください。そこからすぐに身体をひねる人が多いのですが、実はその前にひとつコツがあります。このコツで効果が大きく変わりますので、ぜひ覚えてほしいと思います。

あおむけに寝ます

左膝を立てます

腰をしっかり回転させる準備をします

左膝を立てたら、下の写真のように一度お尻を浮かせて骨盤を右側へ倒します。この際、腰の右側が床につくようになりますが、上体はまだあおむけになったままです。こうすることによって、腰がしっかり回転しやすくなります。これが今回のコツです! このコツを行わずに腰をひねっても、満足な効果が得られにくいです。

先に骨盤を右へ倒すのがコツです

ギューっと腰に効いたらOK!

その後は左足を右側へ動かして、下の写真のように腰をひねります。肩、腕はできるだけ床から離さないようにします。

この写真でよく分かるように、骨盤の右側が床に密着していますが、この状態こそしっかり腰をひねることができた証拠です。一連の動作で腰の左側がストレッチできていますので、どこが伸びているか意識をしてください。

また、絶対に呼吸を止めてはいけません。この状態を保ったまま、20~30秒キープしてください。左が終わりましたら、同様に右側も行います。

呼吸は絶対に止めないでくださいね

足を組んで倒すと違うところが伸びる

では次に同じように見えるストレッチですが、やってみると少しアプローチする箇所が変わりますので併せてやってみましょう。

両手を広げ、両膝を立ててあおむけに寝転びます。左足を右足に乗せて組みます。そのまま床につくまでゆっくり右側へ倒します。先ほどと同様で、肩、腕はできるだけ床から離さないようにし、呼吸を止めてはいけません。この状態を保ったまま、20~30秒キープしてください。左が終わりましたら、同様に右側も行います。

両手を広げ、両膝を立てます

左足を右足に乗せます。

この状態で20~30秒キープ

背中と腰は一体だから難しい

腰痛も筋肉痛の一種と考えれば、対策としてはストレッチがいいはずです。しかし腰は、腕や足のように細かく動きません。それに医学的には背中と腰の境目があっても、実際には一体と考えるのが自然です。

背中から腰を「大きな面」と捉えてストレッチしますが、意識としては右側、左側、上側、下側というくらいに分けてイメージするとストレッチしやすく、また効果も現れやすいです。

著者プロフィール

鮎川 良
奈良県の学園前にて「RYO整体院」を営む整体師ランナー。整体師だからこそ分かる身体のメカニズムを基に、ストレッチの重要性を説き、クリニックも開催する。ストイックにタイムを追求するよりも、健康で楽しいマラソンライフを提案。筋肉痛になりにくい身体作りや疲労回復のケア方法、自身が提唱する疲れにくいランニングフォーム「エンジョイラン走法」で、フルマラソン走破を目指す人のサポートをしている。著書に『がんばらないで楽に長く走る』(学研パブリッシング)がある。また、累計300万アクセス超の人気ブログ「整体師に学ぶ~マラソンによる筋肉痛改善方法と、フル完走ノウハウ」も執筆している。