「世界中がこの少年に恋をする」。ピーターパンの過去を描いた映画『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』(10月31日公開)で主人公ピーターを演じたリーヴァイ・ミラー(13)が、黒ひげ役のヒュー・ジャックマンにこう言わしめた。ヒューはまた「自然にキャラクターになっているのが本当にいい演技。彼は簡単に演じてしまうんだ」とその才能に驚かされたという。
"今最も美しい少年"と称され、「ラルフローレン」のチルドレンズウェアのアンバサダーに起用されるなど、早くも世界から注目を集めているリーヴァイ。10月上旬に東京・六本木ヒルズで行われた本作のジャパンプレミアで「かわいい~!」と大歓声を浴び、日本の観客も虜にした美少年に、ピーターをどう演じたのか、また、ヒューとの共演や今後の目標などをインタビュー。キラキラ目を輝かせながら、一生懸命答えてくれた。
――だれもが知るピーターパンのだれも知らない過去を描いた本作。少年ピーターを演じるにあたり、どのようなことを意識していましたか?
はじめに彼の長所と短所をボードに書き、キャラクターを作り上げていきました。長所は多く、例えば、「ネバーランドと孤児院のヒーローである」とか、「反抗心があったり、わんぱくなところがある」とか。短所としては「身勝手」というのがあり、すべての冒険が自分のためというところが身勝手かなと。もちろん、母親を探したいというのは、すてきな理由ではあるんですけど。今回、ピーターと共にこの作品という旅をしながら、冒険をしながら、僕もいろいろ発見していくことができてワクワクしました。ピーターからピーターパンになる物語、演じていてとても楽しかったです!
――ヒュー・ジャックマンさんが、リーヴァイ君の演技を絶賛されていました。「彼は自然に演じてしまうんだ」と。リーヴァイ君にとって、演じるというのはどういうことですか? 難しくないですか?
自分とは違うキャラクターの立場にたって、その人だったらどういう風に考えるのか、どういう風に振る舞うのか、それを考えるんです。そんなに難しいことではないんです。その瞬間、キャラクターになって感じれば、演じられるんです。
――本当に自然にキャラクターになりきれるんですね。本作がメジャー映画デビューとなりましたが、今後どんな俳優さんになりたいと考えていますか?
いろんな役を広く演じていきたいです。尊敬している手本にしている俳優さんはたくさんいて、ヒュー・ジャックマンはもちろん、同じく今回共演しているルーニー・マーラ(タイガー・リリー役)、ギャレット・ヘドランド(フック役)もすばらしいです。レオナルド・ディカプリオも僕の大きなロールモデルですし、同郷のトニ・コレットも尊敬しています。
――黒ひげ役のヒュー・ジャックマンさんとのシーンがとても見応えありました。彼からもらったアドバイスで印象に残っていることは?
彼が実際に作業しているのを見るだけで、役者として学ぶことが多くありました。海賊船の飛び込み台のようなところから蹴落とされるシーンで、背中から落ちる場面があるんですが、今回たくさん挑戦したスタントの中で一番怖かったんです。その撮影の時は、「大丈夫、本当に蹴らないから」って声をかけてくれました(笑)。
――この話題作の主人公に抜擢され、生活が変わったのでは?
本当に大きく変わりました。なんといっても、この撮影に参加したことが、僕の一生に大きな影響を与えてくれました。そして、これをきっかけに「ラルフローレン」のアンバサダーになれたのもうれしいし、この2年間、夢がかなったようにいろんなことが変わりました!
――今回、初来日され、日本を「想像以上に美しい国」と言ってくださいました。どのようなところに魅力を感じてくれましたか?
撮影でロンドンやニューヨーク、ロサンゼルスなど、いろいろ訪れました。オーストラリアは自分の国でありながらあまりいろいろ行けてないんですけど…。それらに比べて、東京はとてもクールな街だと思います。公園や建築が美しく、建物が"スゴイ"! たくさん重なり合うように建ち、その間に細い路地があって、細いのに人がたくさん。そういうところがすごいクールだなって。ネオンも印象に残っています。いろんなことが起きているなって感じるし、いろんなものをミックスしたような感じがします。
――食べたいとおっしゃっていた寿司は食べられましたか?
寿司、食べました! 寿司は一番好きな食べ物なんです!
■プロフィール
リーヴァイ・ミラー
2002年9月30日、オーストラリア生まれ。オーストラリア映画『A Heartbeat Away』(10)、FOX放送のTVシリーズ『Terra Nova ~未来創世記』(11)などに出演後、世界中で行われた本作のオーディションを経て、主人公ピーター役に決定。今後、オーストラリア文学『Jasper Jones』を映画化し、レイチェル・パーキンスが監督を務める作品などに出演予定。「ラルフローレン」の15年秋冬子供服キャンペーンのグローバル大使なども務める。