メルセデス・ベンツ日本は10日、東京・台場の「東京モーターフェス 2015 with みんモー」内特設会場にて、新型「Vクラス」プレス発表会を実施した。同日から新型「Vクラス」の注文受付を開始し、発売は2016年1月を予定している。

メルセデス・ベンツ新型「Vクラス」のプレス発表会がお台場で行われた

「Vクラス」は1998年の日本初導入以来、ワイドでスクエアなスタイリングと、アレンジ自在のシートを備えた広く上質な空間で、「プレミアムミニバン」のセグメントを創出。累計販売台数2万台を超えるロングセラーモデルとなった。新型「Vクラス」は従来のコンセプトを継承しつつ、走行性能、快適性、安全性、質感が格段に進化。「メルセデス・ベンツのミニバン」にふさわしいプレミアム感を備え、生まれ変わったという。

ボディタイプは3種類あり、標準ボディの「V 220 d TREND」「V 220 d」、ロングボディの「V 220 d AVANTGARDE long」、エクストラロングボディの「V 220 d AVANTGARDE Extra-long」というラインアップに。いずれもクリーンディーゼル「BlueTEC」搭載モデルで、世界で最も厳しいといわれる日本の「ポスト新長期規制」に適合するため、日本専用に開発された2.2リッター直列4気筒BlueTECエンジンを採用した。最高出力163PS(120kW)、最大トルク380Nmを発揮し、JC08モード燃費15.3km/リットルとされている。

プレス発表会に出席したメルセデス・ベンツ日本代表取締役社長兼CEO、上野金太郎氏

エクステリアは、スリーポインテッドスターを中央に配したラジエターグリルや彫刻的なアローシェイプのボンネットにより、気品あふれるフロントマスクとなり、サイドビューもフロントから連なる立体的なキャラクターラインでダイナミズムを演出。インテリアは高級素材を随所に採用するとともに、2列目に独立シート、3列目にベンチシートを配し、長距離ドライブでも高い快適性を実現した。用途に合わせた多彩なアレンジも可能だ。

今回のプレス発表会は、「東京モーターフェス 2015 with みんモー」(10月11日まで開催)内特設会場にて、実車によるショー形式で開催された。プレゼンテーションを行ったメルセデス・ベンツ日本代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏は、「週末のショッピングなどで多くの方々が集まるお台場が、新型Vクラスの発表の場としてふさわしいと考えました」「クルマの楽しさとテクノロジーを体験できる東京モーターフェスを盛り上げ、自動車業界の活性化に貢献したい」とその理由を説明した。

新型「Vクラス」では、足回りに「AGILITY CONTROLサスペンション」を採用。ミリ波レーダーとカメラによる安全運転システム「レーダーセーフティ」をはじめ、装備も充実させた。「ドイツのアウトバーンで鍛えられた走行安定性と、ミニバンの常識を超える高い快適性を両立させました。大きなボディで駐車や取回しが心配という声にも、『360°カメラシステム』『アクティブパーキングアシスト』『パークトロニック』など万全の装備でサポートし、日本の道路環境や駐車場事情に対応しています」と上野氏は話していた。

新型「Vクラス」の価格は535万~730万円(税込)。全モデルにおいて、新エコカー減税の対象とされている。なお、2・3列目の乗員が映画やテレビを楽しめる「リヤエンターテインメントシステム」、室内の頭上に小物類を収納できる「オーバーヘッドスペースネット」、ロードバイクも運べる「車内用バイシクルホルダー」など、さまざまなシーンで機能性・快適性を高める純正アクセサリーも日本向けに開発されたとのことだ。