ジースタイラスは、企業の採用担当者や決済権者、経営者・役員400名を対象に「採用実態と優秀な人材の定義に関する調査」を実施した。調査期間は9月10日~15日。

今年の新卒採用事情、86.8%が「厳しい」と回答

例年に比べ、今年の新卒採用について厳しいと感じるか聞いたところ、全体で86.8%が厳しいと回答した。「新卒採用経験3年以上ある人」「人事決裁権を持っている人」「新卒採用を行っている中小企業の経営者・役員」の3タイプ別に聞くと、人事決済権を持っている人に関しては91.8%が厳しいと感じていることがわかった。

例年に比べ、今年の新卒採用について厳しいと感じますか?

今年の新卒採用を懸念しているか聞くと、57.3%が「懸念している」と回答した。懸念している点の1位は「去年より承諾するまでの時間が長引き不安が高まる」(52.8%)で、以後「変更された日程ルールのため、内定辞退が起きるとリカバリーしづらい」(45.4%)、「採用が固まらない為、男女比率や職種の偏りが出てくる」(38.4%)と続いた。

2016年卒業の新卒採用が後ろ倒しになったことで、採用で懸念していることはありますか?

新卒採用の失敗、69.5%が「感じたことがある」

今までの新卒採用で成功したと感じたことはあるか尋ねると74.0%が「ある」と回答した。特に経営者・役員は80.3%方が成功したと感じたことがあると回答している。成功したと感じたことについて聞いたところ、半数以上が「面接の際に時間をかけたコミュニケーションをとったこと」と答えている。

反対に、今までの新卒採用で失敗したと感じることがあるか聞くと、全体の69.5%が「失敗したと感じる」と答えた。失敗した経験の内容は、「採用時と働いてからのイメージが違いすぎた」が最も多く、次いで「採用したが実際には期待していた活躍がない」となっている。

今までの新卒採用で失敗したと感じることがありますか?

採用後のギャップ「面談時と仕事のできが違う」など

面接ウケする人材と実際に採用したい人材に差はあると思うか尋ねたところ、85.0%が「差があると思う」と回答した。

採用後どのような時にギャップを感じたか聞くと、「学生時代に部活で大活躍をアピールしていたのに、採用したら根暗で暴走タイプだった」「面接時は馬力がありそうな感じだったが働き出すとおとなしい」「面談時の自己アピールと実際の仕事のできが違う」「面接時はきちんとした印象だったが、遅刻早退欠席の連続」などが挙げられた。

面接する人材と実際に採用したい人材に差はあると思いますか?

会社では「優秀な人材」に関する定義はあるか聞くと、最も多い回答は「定義づけすることが難しい」(36.3%)だった。次いで「問題解決能力&論理的思考能力」(30.3%)、「コミュニケーション力の高さ」(25.8%)となっている。