ビー・エム・ダブリューは8日、プラグイン・ハイブリッド・モデル「X5 xDrive40e」の注文受付開始を発表した。都内にオープンしたショールーム「BMW i Megacity Studio」にて、同車の製品発表記者会見も行われた。

「BMW i Megacity Studio」に展示されたBMW「X5 xDrive40e」

BMW「X5」は、4輪駆動システム「xDrive」の採用により、「卓越したオフロード走行性能とともに、オンロードにおける走行性能をより際立たせたSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という新たなセグメントを開拓した先駆者」とされる。現行モデルは3世代目で、高効率ガソリン・エンジン・モデルに加え、BMW初のクリーン・ディーゼル・モデルとして、「X5 xDrive35d」も導入されている。

今回、プラグイン・ハイブリッド・モデルが加わることで、「X5」は高い環境性能を持つ3種類のパワートレインを提供し、顧客のニーズに応えるモデルに。標準モデル「X5 xDrive40e」に「X5 xDrive40e xLine」「X5 xDrive40e M Sport」を加えた3モデルのラインナップとなる。「xDrive」システムと、「BMW i」(BMWのサブ・ブランド)のプレミアム・スポーツカー「i8」に搭載されたプラグイン・ハイブリッド・テクノロジーを組み合わせたことで、「卓越した運動性能と高い環境性能の両立を実現」したという。

「X5 xDrive40e」の商品説明を行ったゲルハルト・ティール氏

製品発表記者会見では、BMWドイツ本社で「X5」の開発責任者を務めるゲルハルト・ティール氏が登壇し、「X5 xDrive40e」の商品概要を説明した。「BMW iのノウハウをX5に活用したのはなぜか? ひとつの理由として、BMW iの省スペース設計を生かしたかったことが挙げられます」とティール氏は言う。

「X5において、長距離走行が可能であることはきわめて重要。そのためには、コンポーネントが増えても荷室スペースを犠牲としないよう設計しなければなりません」とティール氏。「X5 xDrive40e」では、高電圧リチウムイオン・バッテリーを床下に格納したことでラゲージ・ルーム容量500~1,720リットルを確保しており、「ゴルフバッグを積み、家族全員で長距離のドライブに出ることも可能です」(ティール氏)と話していた。

高電圧リチウムイオン・バッテリーは、EV専用充電コンセント(車両に付属の普通充電ケーブルを利用)またはBMW iウォールボックス・ピュアから充電(200V/1A)でき、3.5~4時間で満充電になるとのこと。走行モードはデフォルトの「AUTO eDrive」(70km/hまでゼロ・エミッション走行が可能。70km/h以上または250Nm以上で自動的にガソリン・エンジンが始動)をはじめ、120km/hまでゼロ・エミッション走行が可能な「MAX eDrive」、ガソリン・エンジンの駆動力で走行する「SAVE Battery」の3つが設定されている。

「X5 xDrive40e」「X5 xDrive40e xLine」「X5 xDrive40e M Sport」ともに2.0リッター直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンを搭載し、8速オートマチック・トランスミッションに高出力の電気モーターを組み込んだ。価格は927万~993万円。全国のBMW正規ディーラーで注文受付を行い、納車は今年12月頃を予定している。