葛西臨海水族園(東京都江戸川区)はこのほど、公式Webサイトにて、「続・新たな視点で見てみると(53)じつは生き物です──ホシズナ、タイヨウノスナ、ゼニイシ」と題する投稿を行った。

海藻に着生する「ホシズナ」「タイヨウノスナ」「ゼニイシ」

小さなビンに入った「星砂」、実は生き物だった!?

沖縄で土産物屋をのぞくと、小さなビンなどに入った「星砂」が売られているのをよく見かける。実はこの「星砂」、ある生き物の殻なのだという。その生き物は、その名も「ホシズナ」という。

有孔虫と呼ばれる生物の一種で、本体はアメーバのように柔らかいが、特徴的な形の石灰質の殻を作って温かい浅い海に暮らしている。星型のとげの先端には穴が開いており、そこから偽足と呼ばれる糸のような器官を出してエサを捕ったり、海藻などに付着したり、移動に使ったりしている。

「ホシズナ」。拡大してみると表面には複雑な模様が見える

「タイヨウノスナ」。丸い本体から短いとげが出ている様子が「太陽」に見える?

「ゼニイシ」。小さな「部屋」が増えていくことで成長していく

今回は、「生きている星砂」を実感できるよう「ホシズナ」の移動を撮影するつもりだったのだが、後から調べてみると「ホシズナ」はあまり移動しないらしく、一緒に水槽に入れていた「タイヨウノスナ」が移動する様子が撮影された。「タイヨウノスナ」も「ホシズナ」と同じような場所に生息する有孔虫で、お土産の「星砂」にもよく混じっている。

また、同園・世界の海エリア「インド洋」水槽で展示している「ゼニイシ」も同じく有孔虫の仲間となる。今回の投稿では、「ゼニイシ」が移動する映像も併せて紹介されている。