電通総研は、電通若者研究部(ワカモン)との共同で、週に3日以上働いている18~49歳男女5,400名を対象に「若者×働く」調査を実施した。調査期間は3月20日~23日。
年代が若いほど、有給の取りづらさ、仕事の内容に不満
同調査は、18~29歳の男女3,000名を、30~49歳の男女2,400名のデータと比較する形で行っている。現在の雇用形態を聞いたところ、18~29歳では、正社員・正規職員63.6%、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトなどの非正規雇用32.1%、フリーランスなどを含めた自営業主が4.1%だった。
働く上での不満を聞いたところ、18~29歳では「給料やボーナスが低い」(50.4%)、「有給休暇が取りづらい」(23.8%)、「仕事がマンネリ化」(17.6%)が上位に挙がった。「給料やボーナスが低い」はどの年代においても高いが、「有給休暇が取りづらい」「通勤時間が長い」「残業時間が多い」という項目は、年代が若いほどスコアが高い。
働く目的、6割が「安定した収入のため」
現在の働く目的は、18~29歳では「安定した収入のため」(69.3%)、「趣味や遊びに使うお金を稼ぐため」(36.5%)、「将来(就労期間中)の生活資金のため」(30.5%)が上位に並び、生活の安定が目的となっていることが分かる。理想の目的では、上位2項目は同じだが「生きがいを得るため」という項目が3位にランクインした。
働くことへの意識については、18~29歳の39.1%が「働くのは当たり前だと思う」と回答しているが、28.7%は「できれば働きたくない」と考えている。仕事に対する価値観でも「仕事はお金のためと割り切りたい」(40.4%)など、消極的な考えが多い中、「自分の働き方はできる限り自分で決めたい」(28.4%)という意識がある。
会社や仕事の選び方は「できるだけ安定した会社で働きたい」(37.1%)という意識が強いが、「1つの企業でずっと働いていたいと思う」という意識は17.3%に留まった。「できるだけ安定した会社で働きたい」という項目は、18~29歳の女性が44.3%で高くなっている。