冒険家で元英国特殊部隊のベア・グリルスが監修を務めるサバイバル新番組『THE ISLAND』(毎週土曜24:00~)が、ドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」で13日からスタートする。
ベア・グリルスは、これまで英国登山家最年少でのエベレスト登頂、ジェットスキーによる連合王国一周、凍結した北大西洋を屋根なしゴムボートで横断などの数々の伝説を残してきた人物。そんな彼がホストを務め、無人島に13人のイギリス人男性を「置き去り」にするのが今回の新番組だ。
ディスカバリーチャンネルで人気のサバイバルドキュメンタリー。日本でも今年4月にTBS系『全世界極限サバイバル』の第2弾が放送され、KAT-TUNの上田竜也、菅谷哲也、武井壮、ペナルティ・ワッキーがそれぞれ極寒北極圏、灼熱砂漠、無人島、危険生物が潜む湿地帯といった過酷な状況下での100時間単独サバイバルに挑み、放送後は大きな反響を呼んだ。
死と隣り合わせの環境で、孤独と闘いながら必死に生き抜く様が人々の心を打つ。ディスカバリーチャンネルで過去に放送された『ザ・無人島生活』、『ザ・秘境生活』も単独の挑戦で、『THE NAKED』は男女2人だが「互いに面識がない上に裸」という精神的にも大きな負荷がかかる要素が加えられていた。
ところが、『THE ISLAND』は服を着た男たち13人の無人島生活。比べると簡単で刺激的な要素が無さそうにも思えるが、それぞれの職業や背景がこの番組の肝となっている。職種はサラリーマン、医師、農夫、元警察官、美容師、コールセンターの顧客サービス係、脳を研究する神経学者、ITトレーナーなどで、それぞれの得意分野で互いをカバーし合ってピンチをしのいでいく。
さらに、親離れを誓う男や「私がゲイだから無理だとは言わせない」と気合十分の男、空腹に耐えながら必死に火起こしをする横で熟睡する高齢者など個性豊か。単独には単独の、複数には複数のつらさがあることがよく分かり、早速初日から意見の食い違いで揉め事が発生する。
舞台は太平洋に浮かぶ無人島で、外周は8キロほど。気温は30度を超え、湿度は70%。砂浜が5カ所あり、それ以外のほとんどがジャングルとマングローブに覆われている。挑戦期間は1カ月で、持ち込めるのは1日分の水と各3丁のナタとナイフのみ。3人のカメラマンも同じ条件で同行し、もしもの時にそなえて医薬品を携えている。
到着するやいなや、日没までの4時間で真っ先に行わなければいけないのが「安全な寝床の確保」と「飲み水の調達」。事前に1日だけサバイバル訓練を受けているが、実践となると思い通りに行かず、結局10時間以上も火起こし作業をするはめに……。そして次に必要なのが13人分もの食料の調達。挑戦者は初日から「もういやだ……」と疲弊するなど、集団行動の難しさがうかがい知れる。
第1回「命の飲み水」(6月13日)で描かれるのが、この初日の様子。第2回「食べ物を探して」(6月20日)では48時間が経過し、空腹に耐えかねてイライラが頂点に達した男たちの前にクロコダイルが現れる。第3回「失踪」(6月27日)では腹を空かせた21歳のライアンが一人で食べ物を探しに行って行方不明に。第4回「仲間割れ」(7月4日)では食べ物を必死に探し回るグループがいる一方で、自分の役割を放棄するダメ男の存在が波乱を呼ぶ。第5回「リーダー選び」(7月11日)では4週目にして仲間割れが深刻化し、グループのリーダーを決める会議が開かれる。さらに7月18日の番外編では、未公開シーンや挑戦者たちの秘話が明かされる。