俳優の唐沢寿明が、日本テレビとオンライン動画配信サービスHuluによる共同制作ドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』に主演することが21日、明らかになった。今年の夏に、日テレとHuluで放送・配信される。

『THE LAST COP/ラストコップ』に出演する窪田正孝(左)と、唐沢寿明

同作は、ドイツをはじめ世界中で大ヒットしたドラマ『DER LETZTE BULLE』のリメイク版。型破りだが熱すぎるほどの情熱で数々の事件を解決してきた刑事の京極(唐沢)が、爆発によって昏睡(こんすい)状態に。30年間眠り続けたが、あるきっかけで目覚め、妻の加奈子(和久井映見)の元を訪ねるも、すでに再婚していた加奈子から家を追い出され、暴れていたところを、若手刑事の亮太(窪田正孝)に逮捕されてしまう。

署に連行された京極は、かつての後輩・鈴木(宮川一朗太)や、上司の鯨井(田山涼成)と再会。早速刑事に復帰することになるが、時代錯誤をさく裂させまくり、コンビを組むことになった亮太を困らせてばかり…。そんな中、京極と亮太はイベント会場で、世間を騒がせる2人組の犯罪者「シーサー」らしき男を発見するが…。

唐沢は「最近はスーツ系の役が多く、こういった"がさつな役"はあまり演じる機会がなかったので、新鮮ですね」と所感を述べた上で「どの世代の人たちにも、"何事も最後は頑張るしかないんだな"という、まっとうなメッセージが伝わるといいなと思っています」とコメント。窪田も「昔を思い出したり、本当に笑えるのに、それだけではなく、たくさんのことが凝縮された作品」とアピールする。

約20年前に、唐沢と夫婦役で共演した和久井は「元夫婦の30年というものに、見た目も含め少しでも何らかの説得力をもってカメラの前に立つことができているといいなぁと思います」と、リアリティをもった演技に期待を語る。一方、唐沢演じる京極の娘役の佐々木希は「すてきなキャストの皆さんの中で緊張しますが、一生懸命演じさせていただきます」と、意気込んだ。

このほか、黒川智花、松尾諭、久慈暁子、マギー、鈴之助、斉藤由貴、佐野史郎らも出演。脚本を佐藤知治(日テレ『地獄先生ぬ~べ~』など)、演出を猪俣隆一(日テレ『家政婦のミタ』『○○妻』など)が手がけ、アクションあり、笑いあり、涙ありの刑事ドラマとなる。日本テレビの戸田一也プロデューサーは「唐沢寿明さんが、失われた時間を取り戻すかのように、破天荒にガムシャラに猛進する姿を通して、今を精いっぱい、生きるという事の大切さ、素晴らしさを多くの皆さまにお贈りしたいと思います」と見どころを語っている。

これまでさまざまな映画・ドラマ・アニメを配信してきたHuluだが、今作でオリジナルコンテンツの制作に進出。Huluの三枝孝臣制作部長は、"新しいドラマの楽しみ方"を提案したいとしており、「テレビ放送とネット配信という2つの方法で『THE LAST COP/ラストコップ』をお楽しみいただければと考えています」と話している。

原作はドイツで2010年に放送開始され、2013年までにシーズン5まで制作された超人気シリーズで、フランスやエストニア、ロシア・ウクライナでもリメイクされている。Huluでは、22日より、この原作版シーズン1の配信を開始。毎週水曜日に1話ずつ追加配信する。